容姿・経歴・その他メモ

かつてとあるＦＨエージェントが“妖刀”村雨を手に入れた。
そして、とある研究者の元で、その村雨の所持者を決めるための実験を始めた。

何のことは無い。ＦＨチルドレンを集めて殺し合いをさせただけだ。

１号から１０号と呼ばれた彼らは、生き残るために、必死になった。
そして、運良く生き残ったのは、１号と２号。
２人は、セルの中での仲良しだった。幼馴染と言ってもいい。

殺し合いの最後、２号は言った。
「キミの事が好きだ。だから、ボクはキミを殺せない。……お願いだ。ボクを殺してくれ」

泣きながら１号は、２号にとどめを刺した。

……そうして１号は“妖刀”村雨の所持者となり、「犬塚詩乃」となった。

地獄は終わり、犬塚詩乃は、心を殺した。

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“妖刀”村雨は、ドス黒い靄がかかった日本刀である。
これまで何千人もの血を吸ってきたことは目に見えて分かる。
犬塚詩乃は、村雨を使い、いくつもの戦場を渡り歩いた。

その戦い方には一切の躊躇がない。……当然だ、躊躇などすでに捨ててきたのだから。
任務に必要とあらば、仲間さえ倒した。……当然だ、仲間などすでに切り刻んできたのだから。

そしてＦＨ内でさえ恐れられ、孤立した。

そんな犬塚詩乃を救ってくれたのが、“鑑定士”横切未果だった。
横切未果は、孤立し、ジャーム化もあわやという状態だった犬塚詩乃を自分のセルに招き入れた。
そして、コードネーム“牡丹（ピオニー）”と名付けてくれた。
曰く「そんな可愛い顔しているのに、コードネームが可愛くないともったいない」だそうだ。
その事に犬塚詩乃は内心で感謝していたが、どう表現していいのか分からず、無表情のままであった。

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犬塚詩乃はとてつもない美少女である。だが、一人称は「ボク」だ。
２号のことを忘れないための誓いの様なものらしい。

また、普段は制服などＴＰＯに則った服装をしているが、任務や戦いの時は、派手な和装にフォームチェンジする。
曰く、チルドレンとして叩きこまれた全てを出すための戦闘モードということだが。
犬塚詩乃は、無意識のうちに、少しでも日常と非日常を切り分けようとあがいているのかもしれない。

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「ボクは犬塚詩乃。呼び方は好きにして」
「ボクの存在意義は、ただ、任務をこなすためだけにある。だから心なんていらない」
「でも、２号の事を思い出すと、胸が苦しくなる」
「何故かは分かっている……。でも、認めちゃいけない。ボクはもうただのチルドレンだから」
「願いを叶えるレネゲイド……。ただ生き延びてきただけのボクでも、それさえあれば、あるいは……」

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