容姿・経歴・その他メモ

「けほっ、こほ……ごめんね、もう少し落ち着けば収まるはずだから……」

強制適合した遺産による『ぜんそくに近い発作症状』を抱えているオーヴァードの少女。
元々は活発な性格だったが、前述した強制適合によりオーヴァードに覚醒。あるチルドレン養成クラスに籍を入れることとなった。

遺産の代償による発作症状に苦しむ日々が続いた為に塞ぎ込みがちな性格になっていたが、当時の担当チルドレン教師エージェントから指導を受けて代償利用戦闘法“誓約と制約”《プロトコル・ギアス》を開眼。

遺産の代償が発生する制御範囲を見極め、自身の喉を遺産が締め上げる際に溢れ落ちる『断末魔』を聴かせる事で周囲のオーヴァードに自身の臨死体験を共有させ、レネゲイドの強制喚起を促す支援戦闘スタイルを確立した。

—この戦闘理論を実戦で初めて使用した相手は、ジャームと化した同じ教室の生徒だった。

彼女は幸運であった。
増援がくるまで単身で足止めを成し遂げ、大切な人を悲劇から守り通した英雄となれたのだから。
彼女は幸運であった。
英雄拘束帯:セイレーンの乙女はその機能を十全に発揮し、地獄の果てへと向かう箱舟に足を掛けた小さな少女を。守るべき人の元に繋ぎ止めたのだから。

重傷を負い、意識を取り戻した彼女は
自身の所属していた教室が壊滅し、かつての先生とジャーム化した生徒達の残党は全て確保・あるいは凍結処理を終えた事を知った。

現在の彼女は保健室通いの病弱な少女というカバーで平和な高校生として過ごしている。

……はず、だったのだが。

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