基本自分の感情に素直で直情的で怪物計画(ヴィクタープラン)によって人生を狂わされてしまったためか情緒が不安定な面があり、特に自分が怪物であると認識する事態になると途端に取り乱すなど人間であることに固執している。

しかし、ソレを除けば面倒見も良く心配性な素直な良い子。

ただ、少々素直になれない年頃のためか誰かを頼る事が苦手であり一人で抱え込みすぎてしまいがち。

数年前まではレネゲイドとは何の関係もない一般家庭の生まれで父、母、妹、弟の五人で幸せに暮らしていた。
しかし、ある日突如として発生した災害に巻き込まれ自分以外の家族を失う。
その時に自身も重傷を負いながらも家族のために助けを求めて彷徨っていたところをとあるオーヴァードに捕らえられてしまう。

そこで高いオーヴァードの素養を見いだされてしまったことから無理矢理とある計画プランの被検体にされてしまいブラムストーカーの素養の高さから血液を中心に改造を施されてしまう。

怪物計画(ヴィクタープラン)でのラベル名はCBRC(Cross Bram stoker Renegade Creator)-2000であり、主に資金援助のための血液の提供とデータ収集を担当させられていた。
稀血狐(イコル)というコードネームは肉体の欠損や根絶不可能とされた不治の病すら治癒する天音が精製する血液の効能から神の血から名付けられた物である。

天音自身も突然巻き込まれた非日常と改造されて化け物になった自覚からそうそうに逃げ出すことを諦めせめて自分の血で少しでも人が救われてくれればと淡い希望を抱いていた。

しかし、その実態は欠損さえも治す効能を利用したドナーのための臓器、手足の確保や更なる非道な実験を繰り返すための便利な回復薬でしかなくその事実を目の当たりにした彼女は愕然とすることになる。

己の体を穢され、データ収集のために血を抜き取られる日々は普通の少女だった天音にとっては地獄でしか無く。
唯一の希望だった自分の血にすら裏切られた彼女は己自身がどんどんそいつらの都合の良い化け物（製造品）に作り替えられていく事に絶望し、一時は死のうとすらしたが計画メンバーに見つかりベッドに拘束されてまさに生きる血液タンクの様にされてしまう。

そんなある日、研究所に潜入していた雑賀正宗によって助け出され実に数年ぶりに外へと連れ出される。
しかし、既に彼女に生きる意志は無く殺して欲しいと頼み込むがそこで正宗に何を吹き込まれたのか、世界中にばらまかれた己の血液の回収のために生きることを決意する。

血しか求められなかった経緯から自己評価が低く自己承認欲求が高い面があり価値という己のアイデンティティに少々執着している面がある。

未だ、真の覚醒は果たしていない個体であり一般人でいられるのもその為だと考えられる。

彼女が己の怪物性に真に相対するとき彼女は果たして人でいられるのだろうか？

ブラムストーカーの血液操作による銃や弾などの物質精製とオルクスによる空間把握能力と一時的な空間操作を得意とする。
しかし、体格には恵まれていないので血液の絶対量はそこまで多くないため長期戦は苦手であり、飛距離もそこまで伸ばせないという弱点がある。

以前は赤みがかった茶髪かつ黒茶の瞳だったようだが度重なる実験による影響とストレスによって髪の色素が抜け瞳もいつの間にか己の特製である血のように赤く染まっていた。

以前までは人間であると思い込みたいばかりに一部を元の髪のように赤茶に染めて服も暖色系を好んで着ていたが最近心境の変化があったようで髪を染めるのを辞めて白一色で通し、服も白黒のモノクロ色のジャケットに赤のシャツを合わせるラフな服装にしている。