卒業式が終わって私は帰路についていた。色々あった高校三年間を振り返ってしみじみと通りを歩いていた…のだがーーー
「なっ！なんだコイツ！来ッ来るなァ！助けてくれッ！うわぁあああああ！！！ーーーー」
ｻﾞｼｭｯ
　悲鳴と共に突き当たりの交差点から出てきたのは胴体を貫かれたさっきまで生きていたはずの人間とソレを貪っている不定形の”ナニカ”だった。
「ーーーへ？」
　ソレは変形した尾をこちらに向けて…
気づいた時には私の体はあらぬ方向へと曲がっていた。遠のく意識の中で数人の足跡、よくわからない叫び声、そして少しの違和感を感じたのち私は長い眠りについた。

　……次に目を覚ました時に初めて感じたのは激痛ーーーなのだが次第に薄れて行った。それどころか傷が異常な速度で塞がっていく？一体何が…と考えていると冷静になってきて周りの状況が見えてきた。