容姿・経歴・その他メモ

　生まれ育ちの良い少女。8歳のころに両親が死亡している。それからは祖母によって育てられた。祖父は厳しいが、祖母は優しい。しかし、どうしても年齢が離れすぎているために話が合わないことは大いにある。叔母とも交流があるがお互いに気を使っている。学校はいいところの私立。なのできっちりとした身なりをしていた。
　両親が死亡した事件以降麻衣はイリーガル組織の施設に出入りするようになりメンバーと触れあうようになる。彼らは様々な環境で育ってきた子供たちであり、そのような子供たちと麻衣は触れ合うことがなかったので新鮮だった。彼らは、これまでの麻衣のようなきっちりとした身なりをしていないため麻衣はその中で若干浮いてしまう。しかし、世話になっている祖母や桜のような学校の友人との付き合いもある手前普段からの服装を崩すわけにもいかなかった。そこで聡志はイリーガル組織の組織の中に麻衣の部屋を作り、麻衣はそこで着替えをしてイリーガルの活動に参加するようになる。麻衣はそれを祖母や友達に隠し通しているつもりなのだが、桜や京子はなんとなく勘づいている。彼女たちは両親を亡くした麻衣にとってそれはある程度いい影響を与えているのだろうと考えているが、深入りしない。とはいえ、麻衣が髪を染め始めようとしたときそれが目立ちすぎないようにと京子は注意を与えたりしている。そのため、彼女の変化は周りの小物程度である。しかし、ファッションなどの話題にふれるようになったことでこれまであまり話さなかった友人とも関わり合いを持つようになる。しかし、やはり一番の友人は桜である。オヴァ―ドとしての訓練は受けているので、運動神経は良い。バレー部にも所属しており、優秀な方だがイリーガルの活動などもあってサボることもある。
　イリーガル組織のリーダーである聡志に対しては、命を助けられた恩はあるが優遇されていることには少し迷惑だと感じている。それが一部のメンバーのやっかみを生み出しているからである。聡志と出会ったとき、彼は21才であった。聡志はイリーガルとしての活動は自分に合っていると考えており、このオーヴァードをめぐる立場の中で上を目指そうとしていた。同じように聡志と近い関係にあるのは主要メンバーと弟の祐樹である。祐樹と麻衣はこの中で年齢が近いので仲良くなった。なんとなく、麻衣は聡志が自分に戦力として期待をしているのは感じていたが、それを受け入れていた。聡志はリーダーシップがあり、彼についていくのは悪くないと思えたからだ。
　麻衣は聡志に恩をあまり返せなかったため、その分祐樹の助けになろうと考えている。しかし、祐樹は麻衣があまりオーヴァードの能力を使いたがらないのを知っており戦闘にはあまり参加させない/後方支援に回すようにしている。麻衣は祐樹が自分を気遣っていることはうれしいが、それが自分の衝動の発散を妨げていることの板挟みになっている。また、祐樹には聡志ほどのリーダーシップはなく少し不安である。すこしなよっとしているのだ。麻衣をあまりよく思っていないメンバーにあまり強く言えないのもそのひとつである。とはいえ、ひとつ年の差はあれどほとんど同い年の友達のような関係であり、気が合うのは間違いない。
　これらの経緯から最近はイリーガルの方の活動頻度は減って学校の比重が高まっている。そのことを衣笠桜は喜んでおり、学校生活は充実している。しかし、桜は自分の知らないストレスを麻衣が抱え込んでいることには気が付いている。しかし、普段は麻衣の方から桜の方に話を振ることが多く、物静かな桜はどうしようかと思っている。
　
　

履歴

　祖父は政治家、父は会社の重役で一人娘。小さいころから私立の学校に通っており、幼馴染の桜と出会う。麻衣は小さいころから明るくスポーツが好きな少女ではあったが、父や祖父が忙しかったために家の中で本を読んだりして過ごすこともおおく、桜とは意外にも気が合ったのである。父は祖父のあとを継ごうと仕事一筋で過程をあまり顧みない人であり、母はそのことにある程度不満が溜まっており、麻衣も父ともっと遊びたいと考えていた。
　麻衣が８歳のとき、麻衣は両親にお願いをして旅行に出かけ、遊園地で遊ぶことになった。しかし、その遊園地はファルスハーツのレネゲイドウイルステロの標的になってしまう。家族3人そろってレネゲイドウイルスの作用に苦しむ。悪態をつく父をジャームと化した母が殺害してしまう。そのまま母は麻衣を殺害しようとするが、オーヴァードとして覚醒した麻衣は能力で母を抑え込む。その戦闘の中でイリーガルの滋野聡志が登場し、母を含むジャームを討伐した。麻衣にとってこの一見はトラウマになった。
　UGNはオーヴァードとして覚醒した麻衣を保護しようとしたが、祖父の介入もあって滋野聡志がリーダーを務めるイリーガルに加入することになった。祖父は麻衣に政治家としての素質を感じており、祖父は度々麻衣を連れ出すことがある。祖母はそれを見抜いており、麻衣に普通の生活を送らせるように気を使っている。結局、現在は叔父が父の代わりの地位に納まっている。
　イリーガルにおいて麻衣は能力制御の訓練を永見幸三から受けることになる。その中で、事件の日に何が起きたかを理解しレネゲイドウイルスやそれによるテロに恐怖心を持つ。また、自分の中にある闘争を求める衝動があることにも気が付いた。イリーガルの中で、滋野聡志は麻衣の制圧能力に目をつけていた。滋野聡志はイリーガルとしてUGNを取り巻く環境の中で成り上がろうと考えてた。滋野聡志は野心的でリーダーシップもあり、麻衣は聡志を尊敬していた。そのため、イリーガルの中でもかわいがられることになり彼の弟である滋野祐樹とも仲良くなる。イリーガルは確かに麻衣の一つの居場所になったが一方で麻衣に対して反発を持つ者もいた。
　2，3年前に聡志たちイリーガルの主要メンバーは戦死する。結果として祐樹がイリーガルのリーダーとなり麻衣がその補佐としてナンバー2の位置に就くことになった。麻衣は祐樹の役に立ちたいと考えている。一方で祐樹は兄の聡志とは違ってあまり野心的でなく現在の組織規模を維持したいと考えており、また麻衣の戦いたくないという気持ちを理解しているので、どちらかというと麻衣を後方支援の任務に当てている。そのことに麻衣はありがたさを感じているが、自分の衝動を発散できない原因にもなっている。そういう祐樹の一面はリーダーとして不安な面である。とはいえ、歳の差1つ離れた兄弟のような関係でありその仲は良好。しかし、他のメンバーとはうまくいかない場面もある。
　これらの理由から一時期はイリーガルにどっぷりだったのがある程度その比率も収まって学校にもしっかりと通っている。部活ではバレー部に所属しており、小学校からの幼馴染として衣笠桜がいる。桜はおとなしい性格で麻衣とは真逆の性格だが、生まれが似ているのもあって仲がいい。
　麻衣にとって初めての事件がWorld End Jubenileだった。麻衣はこの戦いの中で八島葵や白金明日香、桐生嚆矢とであった。彼らはUGNの中で戦士として育てられた。任務において葵と共闘し、明日香を助け、嚆矢と敵対することになった。その中で嚆矢と敵対することになって打ちひしがれていた葵を励まし、嚆矢を止めるべく決戦に挑んだ麻衣。その中で嚆矢の意見と麻衣の意見は相容れることはなくそのまま闘争本能のままに決戦となった。麻衣は可能であればミサイルを撃墜して事件を収束させたがったが実力及ばずに嚆矢の死亡という形で事件は収束した。この対立の中で、麻衣は嚆矢に対して「家族を知らない。」と言い切った。しかし、戦いの後に一度嚆矢に殺されかけたにも関わらずに死にゆく嚆矢に寄り添い、そのまま自分の友達として付き合っている明日香の在り方は麻衣には理解できなかった。葵にしても、最大の親友を失ったのに満足している。自信の不安と彼らの在り方との乖離に、麻衣は自分の在り方への自信を失ってしまった。
　その中で麻衣は永見幸三からの手紙と、彼の死を通告される。それに関する支部長の態度は麻衣の揺らいでいた心を容易に蹴り倒してしまった。UGNへの関わりというものを拒絶するようになってしまう。一方で自分の力を役に立てたいという気持ちもあり、その中で身動きが取れなくなってしまう。動きたいのに動けないという矛盾が苦しくて、麻衣は自分の在り方を祐樹に丸投げしてしまうが祐樹の「今は難しいことを忘れて遊ぼうぜ。」という言葉に任せて久しぶりに友達とがっつりと遊ぶ。その中で、UGNの人々と向き合う覚悟を決める。そして、葵に対して「自分のことをどう思っているのか。」という疑問をぶつけ「救世主」という答えを得たことで、自分の行為が彼に許容されていることで自分の力を彼のために使うことに自信を得た。そして、そのままバンダースナッチや永見昴と対峙した。
　バンダースナッチとの戦いで麻衣は初めて死を経験し、その恐怖を味わったが同時に初対面の昴と意気投合し助け合った。この戦いでひっそりと殉職した支部長に対しては、一度は喧嘩のようになって飛び出したものの支部長としての能力は感じており尊敬している。彼は純粋に後ろから支えてくれる大人であり、また支部長とイリーガルというドライな関係故にやりやすい部分もあった。現在の麻衣のUGNとの関わり合いはあくまでも葵や明日香という窓口を通しての者であり、その関係は支部長のいるころとは少し変化している。
　

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