容姿

　ストロベリーブロンドのツインテールが特徴の少女(髪を解くと肩甲骨くらいの長さ)。ダウナーな見た目とスレンダーな体つきで一見するとスラム街にいるような容姿だが、どこか退廃的で蠱惑的な魅力を持っている。一度味を知ると中毒的になってしまうような不思議な魅力で男女問わずに求められるタイプ。

性格

　陰湿で皮肉屋な性格の持ち主。過去の悲惨な経験からいろいろな物事に対して否定的かつ打算的でしか感じ取ることができないタイプ。兎に角、本心や感情を隠し通したがる秘密主義な気質を持っており、味方だろうと必要と判断しなければ情報を隠し通すが、信頼した人には依存気味ではある。

概要

　FHセル「ナインテイル」のセルリーダーで、結希の専属サポーター。中学1年の頃に母が死んだ直後に父親に(性的に)犯された時の殺意をトリガーにオーヴァードに覚醒し、逃げた先のFHセルに拾われて育てられたという悲惨な過去の持ち主。当初は自分の母や自分を「性欲を満たすためのオナホドール扱いしていた父親」を破滅させる為に努力し、苦心の末に達成したのだが燃え尽き症候群となってしまいジャーム化しかけていた所に結希と出会った。そして、紆余曲折があったが最終的に結希の欲望で作られる世界に興味を持つことで、さらに努力した事でコードウェル博士からマスターエージェントとして指名された。
　現在はマスターレイスに対して情報提供等のバックアップを専門的に行うセル「ナインテイル」のリーダーとして活動している。

　実力主義のFHのマスターエージェントの中でも下位のエージェントにすら負けるほど戦闘能力が低い上、支援能力や妨害能力で評価も低いので周りから実力について疑問を呈されるが、彼女の本領は情報収集や隠蔽工作など情報戦となっている。マスターエージェントになる前、捨て駒程度に扱われてしまうような力しか持たない彼女は「自らの身体を売る」―――つまりは売春などの行為を用いての情報収集を行った。その時に少しでも交渉で有利に進める為に必死に能力を用いた結果、細々とした能力を巧みに組み合わせて相手を操り、質のいい情報を集めては他のエージェントたちの助けとなった。この情報収集能力や努力で培った分析力の派生として支援能力が覚醒し、その変化はコードウェル博士ですら「想定外の進化」として興味を抱くレベルに至っている。

　ちなみに彼女の情報戦の高さはリエゾンロードでも1目を置くレベルとなっており、実際に彼女の人脈(というよりは弱みを握った駒たち)により政府1つを影で動かしたりできるので、FHの日本での活動の一助となっている。

FHセル「ナインテイル」

　クオンが仕切っているFHセル。情報収集や隠蔽工作を専門としたセルだが、基本的にごく一部のマスターエージェントやマスターレイスクラスでないと利用ができない特殊なセル。セルリーダーのクオンがマスターレイスの1人である結希に肩入れしているので事実上マスターレイス専用の支援組織になっている。

　表向きというか裏社会では違法のデリバリーヘルスとして開き直って活動しており、その筋では有名な組織。
　18歳以下の少女を商品としており、彼女らとの性交渉を対価に高い金銭と質の良い情報を求められる。商品となる少女はクオンや部下たちがスカウト、もしくは知り合い経由での応募、担保として流れ着いた者から集められており、クオンと部下の手で厳選された少女が商品となっている。尚、厳選中にオーヴァードに覚醒した場合は能力によってはエージェントにスカウト、使えなければ「手荒に扱っても構わない商品」として提供される。ちなみに給与体系はしっかりしており、ストーカーなど商品に悪影響が発生しないように商品の近くにはエージェントが護衛として張り付いている。
　そして、そんな組織の最高金額の商品がクオン自身である。彼女は培われた技能で相手を悦ばせる術を熟知しており、その手管に虜となった男が彼女の情報源となっている。当然だが一見さんお断りの為、彼女と一夜を共にするには法外な値段と高品質かつ組織をゆるがすレベルの情報の提供―――そして、「死ぬまで彼女の奴隷にならないといけない」という条件付きとなる。

　ちなみに違法なのに今日まで摘発されない理由はシンプル、「クオンの手で警察や政府関係者が動けないように徹底的に脅迫しているから」である。
　過去に「害を与えた場合」の見せしめとして政府高官が「ナインテイル」を利用していた生々しい画像と音声や動画データが公安や警察関係各所、メディアに加えて他国の高官ですら詳細を把握するレベルでリークされて社会的に抹殺されたことがある。更に質が悪いのは「裏社会にすら存在する場所がない」という状態にまで陥ってしまい、最終的に全てを失って自殺した事件がある。それはクオンが全て単独で行っており、彼女はその件については「羽虫が邪魔だから潰しただけだが？」と真顔で答える程度のもので、遠回しに「お前らは何時でも消せるぞ？」という脅迫となった。
この一件で裏社会を知る組織全てから「九尾の狐(ナインテイルの暗喩)には手を出すな」が暗黙の了解となった。

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