容姿・経歴・その他メモ

何かを知ることは怖いことだ。
それが他人であるなら尚更だ。

ルーツ:外なる神ダオロス

富智識郎はとある教団によって作られたデザイナーチルドレンである。
何故作られたのか。
それは彼らが崇拝する神、ダオロスの知識を保存しておくためである。
外なる神ダオロスは真理を私たちに破格の対価で与える。
しかしそれを受け取る側が理解し、人間として生きていなければ知識を享受したとは言えない。
だから作ったのだ。真理を知っても壊れない存在を。
彼は純粋な人間から生まれていない。
真理は人間の知能では受け止めきれないからだ。
人間と近い(この場合は人間がだろうか)遺伝子を持ち、知能が高く、扱いやすい存在…ショゴスと女性の人間を交配して作られた。
教団の目論見は成立し、人間ならざる知能を持った存在を作り出すことが出来た。
その後はある程度の一般教養を身につけさせた上で教団への忠誠心を丁寧に教え込んだ。

そして儀式が始まる。
教団がダオロスの召喚を行い、対価を用意して、識郎に真理を叩き込んだ。
結果からは全てを知ることになる。
今までの人生、教団の目的、自分という存在、外の世界、宇宙、未来、過去、自意識、感情、他人、砂、万象、惑星、人、異世界、時間、存在…
あらゆる事柄を脳内に叩き込まれた。
しかし教団の研究成果である彼はすぐに死ぬことはなかった。
まぁ…適切に言うならば、死んだが、蘇生し、また死に、頑丈にして復活し、また死にを繰り返した結果、最後は生きていただけなのだが。
そうして、彼は外なら神、ダオロスから真理を授かった。
その後彼は教団を壊滅させた。真理によって得た知識の中に、自分の末路を見た結果である。
誰も、思考能力を残した状態で解体され、培養液に入れられたくないものだ。

彼は教団を終わらせた後、初めて外の世界を歩いた。
それはすでに知っていたものだが。
幾分か歩いた後、自分の価値について考えた。
そこで未来を見据えた上で、UGNに加入することにした。いや、個人の感情だった。単純にこれ以上神に自分の人生を狂わされたくないからだ。

そうしてUGNイリーガルとして、既知の人生を歩み始めた。
…もしかしたら、真理以外のことも知れるかも知れないと思いながら。

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