容姿・経歴・その他メモ

釘貫ほろび
モデル；クギヌキフタオ
コードネーム:dehanii
年齢:18

「デハニィ。本名は釘貫ほろび。見てわかるとーり……コーコーセー、なの。キレイなものが好き。うん……きみたちも、キレイ。……これ？マスクは、はずさないの。絶対。わかった？」

「はやく死にたい。ほろびははやく死にたいのよ。でもね、とびきり美しくないとヤダ、なの。誰よりきれいなだれかとぐちゃぐちゃに混ざり合って、セカイに生きた証を刻みつけて、満足してほろびたいんだぁ」
「きみはいらない、の。ママがいってた。ほろびのセカイにきみみたいな汚いコはいらないのよ。だから、ね、ほろんで」


・享楽主義者、自殺(？)願望ありのいたって普通のコーコーセー。

・母、一畑真幌は札幌生まれ、ミス日本の元ファイナリスト。キャバクラで働きながら叶わなかった願い、日本一の美女の称号を娘に託して、ほろびを幼い頃から厳しく育てた。そのため、ほろびが顔に消えない傷を負ったことは彼女にとって夢を砕かれたも同然であり、それ以来精神的に不安定に。経営していたクラブの運営を友人とほろびに任せ、家で毎日引きこもる日々を送っている。
異常なまでに美しさにこだわる彼女には、肇の顔に傷がついたことも許せなかったことのようである。現在42歳。

・父、釘貫肇は島根生まれの元ホスト。病に伏せる母親のために昼は塾の講師バイトをする大学生、夜はホストとして働いていた。ほろびの母のお眼鏡にかなっただけのことがある美形。ほろびが幼稚園の頃、ほろびを守って顎に傷を負った。享年39(妻の2歳年上)。

◆ある美しい女がいた。裕福な家庭に育った女は蝶よ花よと育てられ、欲しいものはみな、女の物になった。しかし、女にもついぞ手に入らなかったものがあった。それは、この国で一番の美女、その称号だった。女は、やがて歳をとった。美しい男と結ばれ、美しい子を授かった。◆

・1999年-真幌、ミス日本ファイナリストになる
・2000年-真幌、キャバクラで働き始める
・2001年-肇、真幌、出会う
・2003年-結婚
・2004年-ほろび(幌日)が生まれる
・2017年-父死去

　
【Ep.1】
　おとーさんがレネゲイド災害でガレキに押し潰されてしんだ。ほろびがまだ13歳のときのおもいで。ぐちゃぐちゃに潰れたおとーさんの腕が忘れらんないの、どうしよう、どうしようって。足はもう石の下で何にも見えなかった。それでほろび、アタマの中はおとーさんに朝、指切っちゃったんだねって塗ってもらった液体絆創膏のことでいっぱいだったのよ。すんごく痛かったけど、しばらくしたら傷なんてなんにもなかったみたいによくなっちゃう魔法のおくすり。ほろびね、いっぱい走って足も血だらけでぼんやりしててね、つかれてもう溶けちゃいそうだったの。だから、ほろびが溶けて、混ざって、おとーさんの絆創膏になれたらいいのにって。ねえ、あのときママがこなかったら、おとーさん、助かってたかなぁ。

【Ep.2】
「おとーさんのおひげ、ゆうちゃんのおとーさんみたいにじゃりじゃりしてないの。なんで？」
「……幌日にはこれが、おひげに見えるのか」
「ねえ、なんでなんで？」
「幌日はもう覚えてないかな。これは父さんが昔……そうだな、ちょっと失敗しちゃった時の傷だよ。でもな、これは父さんにとって……とても大事なものだ」
　今ならおとーさんの言うことがわかる、の。ほんとは、ちょっとだけ覚えてた。それが、ほろびを守った時についた傷だって。おとーさんのぼろぼろのからだから、傷が映画みたいに消えて行っちゃうのよ。多分きっと、あれはオーヴァードのチカラ。ほろびもあんなふうになれるのかなぁ？あのときのことが聞きたくて、知らんぷりで聞いたの。
　そう、わかる、のよ。消えないの。他の傷は消えたのに。この顎の傷、おとーさんとおそろい。ママを泣かせた傷。ママを傷つけた傷。きっとこれは、ほろびが望んだ傷。だから、きっとおとーさんのも、おとーさんが望んだ傷なんだ。

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