容姿・経歴・その他メモ

　彼はバンドマンになりたかった。
　
　天才ヴァイオリニスト一家で名を挙げている八乙女一族の長男。幼い頃からギターを弾くことに憧れつつも、親族の厳しい視線に苛まれて育った。そのため、ヴァイオリンの腕前は一級品である。
　しかし、彼がなりたかったのはギタリスト。学生時代、帰り道によったギターショップ、その物置蔵で燃えさかるような赤いギター”アンソニー”を目に入れた途端、ドクンと心臓が大きく跳ねるのを感じた。この瞬間、彼はオーヴァードとなったのである。
　彼は弾いた、絃を、アンソニーを、相棒を....周囲に人が集まってくるのが視える。一曲弾き終わり、満足そうに瞳を開けた彼に向けられた第一声は　「私、UGNという組織の者ですが～」というものだった。
　UGNにて保護された彼は、自分の力が世の為になると説明を受け、自らの力、自らの音楽が人の為になると信じ、今日もギター弾く。

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