『夏休みどこかに行かない？』『いいよ』

　終業式の後、親友のひなたと夏休みの予定を話しあっていた。突如巨大な犬のような怪物に襲われ、怪物から逃げるためにひなたと共に森の中を走り続けた。

『逃げ場所はもうないね』

『え』『とにかく逃げるしかないよ』

　逃げ回っている途中ひなたとはぐれてしまう。その後も一人で逃げていた所、赤い月が出た妙な場所に着いた。その場所には正気を失った様子のひなたがいた。ひなたに近づく前に体に変化が起こり、自分の内側から何かが溢れ出てくる感覚と、殺戮衝動が沸き出し、その衝動のままひなたを燃やした。

　『殺しちゃった？』

　衝動が治まってしばらくひなたであったものを眺めていると、複数の人間が近寄ってくるのが分かった。彼/彼女らは自分の起こした炎を見て近くに来たらしい。そして自分と同じような力を持っているらしく同行を求められた。断る理由もなかったため手錠をかけられて同行することにした。

『火を使っていたしサラマンダーだろう』『へえー』

　支部に到着して自己紹介をした後、自身の得た能力について説明を受けた。その後、資料室でゆっくりしていたところ悲鳴が聞こえ、飛び出していった未来(pc3)を追って問題の部屋へと向かった。そこには自分の燃やしたはずのひなたが傷一つない姿（全裸にタオル一枚）で生きていた。

『日焼けぐらいだった？』『火焼けしただけだよ』　

　『我々に協力してくれないか？』『いいよ』

　その後は、彼/彼女らに協力して怪物の情報を追ったり、死んだり、怪物を燃やしたり、ひなたが自分達を回復させたり、超能力者らしいひとにあったり、ひなたが超能力者らしいことがわかったり、怪物を撒いたり、怪物を燃やしたり、死んだり、怪物を操っていた奴を燃やしたり、ひなたが自分達を回復させたり、と色々なことがあった。

　全てが終わって眠そうなひなたと道を歩いて話をしていた。ひなたは、ふらふらと倒れそうになったので支えて一緒に家路につくことにした。

『しょうがないやつだなあ』

　彼が目覚めることはなかった。