北風の彼方にあるとされる伝説上の国の住人“ヒュペルボレオイ”の末裔。太陽神を篤く崇拝する人々が住み、四時光明に輝く国で至福の生を送っていた。しかしある日、彼は楽園を離れた。追放されたのか、自ら出て行ったのか、はたまた楽園は既に存在しないのか・・・もはや自分自身も憶えていない。分かっているのは“もう戻れない”という事だけだ。

　今はN市にて公立高校の学生として生活している。“極北人”としてではなく、日本の都市に住む一市民として生を謳歌しようと努力している。今の生活を彼はとても気に入っている。この新たな日常を壊される事を彼は恐れており、それを守る為ならばどんな代償も厭わない。
　
　警察の親UGN派であるレネゲイド関連事件担当独立捜査課・・・通称“R担”の谷修成(たに・しゅうせい)刑事に調査協力という形でいくつか貸しを作っており、谷刑事にUGNとの渡りをつけてもらった事で、N市での市民権を獲得している。人としての一般常識を学ぶために小学１年生から“人生”を始めており、現在の高校２年生に至るまでに多くの友人を作っている。

　一時期ゼノスに所属していたが、方向性の違いから離反した。
「この世界にはおいて僕たち（旧時代のレネゲイド）は役割を既に失った」
「進化を否定する気はないけど、僕と貴女の様な過去の遺物は“永き余生”を過ごすのみに留めるべきだよ」

　Ｎ市の公立高校に通う２年生の男子。生まれつきの白髪と端正な顔付で、人目を惹く姿をしている。
　持ち前の人当たりの良さから友人は多いが、どちらかというと女子より男子受けが良い性格をしている。
　教員や生徒会からの印象も良く、頼まれ事が多い代わりに贔屓してもらう事も多い。
　非常に多趣味で、友人に誘われるがままに色々な事に挑戦している。
　その為彼の部屋は友人に勧められた最新ゲーム機・書籍・スポーツ用品等でごった返している。
　実家は県外にあり、高校から最寄りのアパートを借りて、そこから通学している。