小さい頃から歌が上手だったエリカは、学校でも指折りの人気者だった。
それが慕情だったのか、幼馴染に対する劣等感だったのかは定かではないが、
彼女に並び立てる存在でありたいと思ったカナタは、ギターの練習を始めた。
人前でギターを弾いて、「上手！」と褒められるまでさほど時間はかからなかった。

エリカとは、それが契機となってよく話すようになった。
エリカはカナタに歌を、カナタはエリカにギターを教えあった。
そして小学生高学年の頃、エリカとはとある「約束」をした。
「オレたちお互いに、プロのミュージシャンとしてデビューしようぜ！約束な！」

そんな彼女は、ぐんぐんと才能を伸ばしていき、先に花開いたのはエリカだった。
天使の歌声を持つ少女としてネット上で話題になり、世間からの注目を浴びていった。
彼女はあっさりと「約束」を果たして、自分を追い抜いていってしまった。

多少の劣等感や嫉妬はあったが、何よりも自分自身への焦燥感が強くなった。
思春期特有の声変わりもあってか、歌唱よりも「演奏技術」に特化し、
誰よりもギターの演奏技術を磨き上げるようになっていった。

かつて交わした約束を、彼女は覚えているのだろうか。
いや、覚えていようが覚えていなかろうが、そんなものは関係ない。
あの時と同じように、再び並び立てるように「技術」を磨くだけだ。

ワークス：指定なし　カヴァー：高校生
ロイス：一華エリカ　P：好意　N：不安

君はUGNに協力しつつ、幼馴染と共にN市西高校に通うオーヴァードだ。
その幼馴染は一華 エリカ（いちか えりか）という。
彼女は1年ほど前まで学生シンガーソングライターとして活動し、「天使の歌声を持つ少女」として一躍名を馳せていた。
しかし精神面の不調により歌えない身体になってしまい、今は音楽から完全に身を引いて生活している。

だがどうやら、ここ最近の彼女はまた意欲的に音楽へ取り組んでいるようだ。
彼女に何か心境の変化があったのだろうか？

（※GM注：覚醒枠としての参加も可能。その場合ライフパスの『覚醒』は【死／憤怒／感染／渇望】などから選択すること。）