上記のテキストは「本物の成瀬春彦」のもの。
この成瀬春彦は本物の成瀬春彦が有していた「傍らに立つ影」である。
FHチルドレンとしての非人間的な経験があっても、
彼が人間性や道徳を失わなかったのは常にこの「傍らに立つ影」と対話することができていたため。

セルの非人道的な実験で命を落としたとあるオーヴァードの意識体を元にしたRBであり、
施設内に消滅寸前で残留していたものを本物がウロボロスシンドロームで捕食したことで「傍らに立つ影」として一命を取り留めた。
本物にFHからの離脱を提案したのもこのRBであり、本物が普通の人生を歩んでいることを心から喜んでいた。

本物の方も彼を友人として認め、戦いから離れた静かな生活を愛していた。

本物が掴んだ「日常」、その全てを奪い去った人物。
強力ではあるが人を傷付けやすい能力を持っていた本物は能力使用を躊躇い、
結果、惨殺された。
本物が他人を傷付ける事を拒否したため、彼も本物も最期まで能力を行使しなかった。

本物の命が奪われたことで、「傍らに立つ影」たる自身も消滅の運命にあったが、
雁屋優佳への強烈な呪詛が「言霊」となり、プランナーの介入もあって「オリジン：サイバー」＝「言語のRB」として再臨。
姿は黒い影そのものだが《天使の外套》を用いて本物になり替わり、復讐の機会まで"彼"が望んだ"普通の生活"を続けている。

ウロボロスの能力は本物のものを受け継いだが、捕食→再臨という何度かの覚醒を経由したため
その力はあくまで微弱。プランナーも彼をウロボロスと知覚することはないまま終わる。