容姿・経歴・その他メモ

FHセル”眠りの森”に所属している、写真家のFHエージェント。
物腰穏やかで、誰に対しても丁寧な口調で接する青年。
FHにいるのもそこが一番活動しやすいため、絆に借りがあるため、そしてそこが一番気に入っているため。
UGNとの抗争に興味はなく、攻撃を受けても反撃せず、逃げるためだけにその能力を行使する。

生まれたときから視力を完全に失っている。
しかし、他人の”色”を感じることができるという特異な体質だったため、周囲をぼんやりと識別することが出来た。
唯一例外的に、シャッターを切る瞬間だけはカメラを通して世界を視ることが出来る。

非常に恵まれた環境を与えられこの世に生を受けた。
裕福な家庭、頼もしい父、優しい母、素直じゃない兄。
しかし、彼には唯一”光”が与えられなかった。
愛する家族も、幸せな日常も、彼は決してその目で見ることは許されなかった。
家族は悲しみ、常に寄り添い、力の限りを尽くしてくれた。
そんな家族の優しい光を、紫苑はずっと感じていた。
6歳になったある日。父が趣味であったカメラを紫苑の近くに置き忘れてしまった。
カメラというものを視覚する事は出来なかったが、紫苑はそのカメラから、今までに感じたことのない輝きを感じ取った。
その”輝き”を手に取り、操作方法も知らないカメラのシャッターを、流れるように切る。
その瞬間。一瞬だけだが、家の中が視えた。カメラのレンズの先の光景が、紫苑の脳に焼き付いた。
紫苑は”カメラのシャッターを切る瞬間”だけ、カメラのレンズを通して世界を見ることが出来るようになった。
それからは一時もカメラを離さないようになった。
初めて見る家族の姿、生まれ育った家、身の回りの世界を少しでも脳に焼きつけるため。

成人し、彼は凄腕の写真家として世に名を知らしめることになった。
人の心に直接響くような、まるでその光景を直接目にしているかのような写真は、世界各地であらゆる人々からの支持を受けた。
そんな能力に目をつけられ、金儲けを企むオーヴァードの犯罪者集団に襲われた所を、たまたま居合わせた絆達眠りの森セルの面々に救われる。
彼はオーヴァードはおろか、自分の能力がレネゲイド由来である事すら知らずに生きてきた。
そのまま絆に付いていき、レネゲイドに関する知識を身に着け、眠りの森セルに所属する事となった。

彼の能力は支援、妨害。
切り札はそのカメラ。シャッターを切る事で、その時間を”閉じ込める”ことが出来る。

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