自身に関する記憶が一切ない青年。
彼の記憶は、レネゲイド災害対策班に保護されたところから始まっている。
わかっているのは、レネゲイド災害というものに巻き込まれたこと、自身にもレネゲイドの力がいつからか宿っていること、そして自身に関する記憶の一切が失われていることだった。
UGNの調べにより、"触媒"という稀有な力を有しているうえ、"ミーミルの覚書"の適合者であることが判明。
即戦力としてUGNへの所属が認められた。
その力はチームで戦うことにより真価を発揮するものだった為、保護した当の本人であるジャンカルロの所属するヨハネ班に引き取られることになる。
"ニエンテ"（無）という名は、ヨハネ班所属の際に「名前がないと不便だ」ということで、いくつか挙がった候補の中から自身で選んだもの。
「"何も無いからっぽの洞"であることから目を背けたくない」という思いから、"無"を意味する名を自身につけた。

影を媒体に領域に働きかけ、広範囲の攻撃や支援を得意とする。
仲間が窮地に陥ると、影であたり一帯を覆いつくし、炎と氷の世界を一時的に顕現させる。
それは、語り継がれる神々の世界が始まる前の光景――まるで、ギンヌンガ・ガップのようだという者もいる。

ギンヌンガ・ガップ……北欧神話における創世時にあった巨大な洞。ムスペルヘイムの炎熱とニヴルヘイムの冷気がぶつかる間。神々の時代が始まってからはほとんど神話に登場しない、忘れ去られた場所。