基本能力は体内の熱エネルギーと神経制御を行い、爆発的な運動能力を得ること。
その上、彼はオルクスシンドロームにより外界にこの能力を拡張し、領域内の空間であれば自分の延長線上のように見なして、その中の熱エネルギーも操作できるようになる。
距離が離れればほど操作精度が下がるため、遠距離かつ広範囲の攻撃は不特手だが、代わりに偵察や攪乱などに応用できる（EE《地獄耳》および《蜃気楼》）。
彼は自らの能力の特性を生かし、氷の剣を作り出して肉薄する戦闘スタイルとなってる。

久遠寺 星来（くおんじ せいら）、姿形はほぼ瓜二つであり、幼少期の頃はよくお互い入れ替わる遊びをして、両親を大層困らせしたりしてた。
彼女が失踪した時もまた、ふたりはそのようにお互いの服を着て、お互いの真似事をして遊んでいた時だったが…

"アップルミント"事件より約二週間前、S市にで起きたαトランス散布事件。
首謀者はFHエージェントの一人で、進学塾の生徒をターゲットに「成績をあげるに良いものがある」と嘘をつき、微量のαトランス混入錠剤を与えて覚醒を促そうとしていた。
彼自身はそれと無関係だったが、クラスメイトの一人、緒原亮輝が様子おかしくなり心配になった他生徒から頼まれて独自調査を行うが、オーヴァードとなった亮輝の手によって一度殺され、覚醒した。
もっとも当の緒原亮輝は優秀で目立つ彼に劣等感を抱いており、レネゲイドに適合できた自らはより優れた存在なのを証明しようとしたが、同じオーヴァードとなって蘇る亜蘭を目当たりすることでさらに深い絶望に突き落とされてしまう。
その中でFHエージェントにそそのかされて、亜蘭を誘い出すために彼の両親を人質にして進学塾で立てこもる。
最終的に黒幕もろとも鎮圧されることで、事件はひとまず終結した。
両親もまた記憶処理を受け、少年はいつも通りにクラスに復帰した。変わらない日常の中に、一つだけ空いた席が増えた。