容姿・経歴・その他メモ

「神は居ますよ　美しく愛おしい、慈愛の女神様がね」

教祖の発したこの言葉を何度聞いたことだろうか。

僕の一家は、とあるカルト教団に所属していた。
両親は特に熱心に信仰しており、相当な金額を捧げたらしい。
僕と妹は正直あまり気乗りしていなかった。
むしろ僕は宗教の文学的方面に価値を見出していたのだ。
僕の将来の夢は、宗教文学作家であった。

僕の家が炎に包まれたのは、僕が高校に入ったばかりの頃だった。
宗教に完全に狂わされた両親が、焼身自殺を図ったのだ。
神と教祖に狂気に塗れた感謝の言葉を叫び続ける両親の姿は今でも忘れられない。
僕と妹は、親にとっては教団に捧げる供物でしかなかったのだ。

僕は搬送された病院で一命を取り留めた。
医者が言うには、一家の中で生き残ったのは僕だけだった。
親に対する憎悪、そして…家族の中で唯一愛することの出来た妹を失った僕は三日三晩泣き叫び続けた。
今思えば、あの時から僕は能力に目覚めてたのかもしれない。
僕の《言葉》に呪いが混じり、背後に黒い蠢く影の幻覚が見えるようになったのだ。

カルト教団員を皆殺しにし、命乞いする教祖に僕はこう言った。

「神は居ますよ　醜く憎い、破滅の邪神がね…」

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かつては宗教文学作家を目指していた青年。
カルトに盲信していた両親の無理心中により大火傷を負い、同時に最愛の妹を失った。
犠牲をきっかけにオーヴァードに覚醒した彼は鴻央会の門を叩き、暴力団員となった。
彼の目的とする「カルト教団の撲滅」を達成するのに一番都合のいい組織と考えたからだ。
落ち着いた性格をしているが、話す言葉の節々に冷酷な性格が滲み出ている。

彼の喋った言葉は「呪い」を纏っている。
彼と敵対し、彼の言葉を聞いた者は体に文字が刻まれる。
その文字は呪いの文言であり、刻まれた者は地獄の苦しみに襲われ、やがて死に至る。
犠牲者が最後に見る幻覚は、黒く蠢く万年筆の牙を持った怪物の姿だという。

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