容姿・経歴・その他メモ

正体不明の小説家。実在の出来事を下地にした繊細かつ大胆な作劇で爽快感ある読み味に仕上がった作品群はいずれもベストセラーになっている。祘林 協燒というのは現在のペンネーム。本名不詳。

『あえて現実にあったことを取り扱うことによって、現実で似たような問題で苦しむ読者に世界に救いはあるのだと、夢と希望の光を差し込ませるのが私の作家性だよ』

ただし、その本の内容は実在の事件を元にしているが、多くは被害者と加害者の立場が逆であったり、登場人物に過度な誇張がなされていたり、最終的な結末が元になった事件と乖離しているなど、本来の被害者やその周辺人物の名誉を大きく毀損する内容となっている。時折被害者などから声があがり、回収騒動などにも発展することがあるが、その度にペンネームや書き味を変え、新たな作品が世に出される。

『物語に命を救われたっ……ていう子いるじゃない？そういう子がさ、自分を救ったお話が虚偽と欺瞞の塊で、本来救われるべき者を踏みつけにして生まれた産物だって知ったら、どうなると思う？』

レネゲイドが拡散するはるか昔から幾度も名を変え物語を手繰り。あらゆる歴史的事実を歪曲し続けてきた怪女。

『無垢な信頼を裏切るのはたまらないよなぁ。君もそう思わないかい？周囲の信頼や親愛を裏切って凶行に及ぼうとしている元被害者くん？』

最古の書物が編まれる以前、とある國で水害を治めるため幾人かの少女たちが神に捧げられた。外から来た男が語った、捧げれば解決する。そんな無垢な信仰の元に。
十数年後、生き延びた一人の生贄が國を訪れ耳にしたのは英雄譚。
外から訪れた男が竜を打ち取り、生贄の少女と共に帰還し長となる物語。異邦人はそれでもって自らの支配を正当なものとし、自分たちの犠牲は無かったことになっていた。

物語とそれらに向けられるあらゆる信仰への復讐者。その価値が地に堕ちるまで同類を生産し続ける。

能力は登場人物の役の交換・変質。加害者と被害者は反転し、第三者は当事者へと引きずり込まれる。

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