履歴
CNは仮称。
「さあ、平伏し首を垂れるが良い。赤の女王のお通りだよ!」
イギリスにおける、ある高貴な血筋の末裔であり、コレクター界隈のなかでは知らぬものなき名家:ロゼッタ家の御曹司。
しかし、7年前。彼自身の誕生日、パーティの最中に盗賊団に襲われ、保管していたコレクションの九割と、妹を奪われてしまう。
憤怒のあまり彼はオーヴァードとして覚醒。けれども力があと一歩及ばず、賊は取り逃した。
その後、覚醒したイージスはUGNによって保護され、事情を把握した支部の協力を得ながら、失われたものを取り戻す戦いに出る。
その裏に、ひとつの陰謀が潜んでいたとも知らず。
*
ロゼッタ家の所蔵するコレクションの中には、たったひとつだけ。“遺産”が紛れ込んでいた。
賊の狙いはその遺産ひとつであり、また同時に、UGNも遺産を目的としてイージスに手を貸したのだ。
しかし。遺産が選んだのは賊でもUGNでもなく。
彼の妹──リデルであった。
遺産の力を引き出したリデルをかけて、追い詰められた賊とUGNとは争う。その過程、ただひとりの『妹』だけを救おうと手を伸ばした、彼に向けて──彼女は言った。
『ごめんね、兄さま』
リデルは遺産ごと行方を眩ませることを選んだのだ。
こうして争いは終結したものの、イージスは結局、大切なものを何一つ取り戻すことは叶わなかった。
怒りが沸き上がる。ただ遺産だけが目的だった、用済みとなった己を切り捨てた非情なUGNへ。
怒りが沸き上がる。ただ遺産だけが目的だった、そのためにすべてを奪い去った者たちへ。
行き場のない憤怒、憎悪といった激情にかられるまま、暗がりの路地裏で野良猫に手をあげんとする。
その手を掴んだのが、今の相棒。──ジャックであった。
そうして紆余曲折を経て、今に至る。
彼の今の目的は、失踪した妹を探し出すこと。
そして、この世のあまねく富と財、美しいものすべてを集めた、家族だけの箱庭を作ることだ。
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DX3rd
『欲と願いのオーバードーズ』
シナリオデータ
プレイヤー人数:4人
PCの消費経験点:30点+4点(イージーエフェクト2つ分)
サプリ環境:基本1・2、上級、EA、PE、LM
※LMはGMの際に必要なため、PLは未所持でも問題ありません
使用可能サプリ:通常ステージで使用可能なもの全て
プレイ時間:未定(ボイセ)
推奨技能:未定
注意事項:ハンドアウトの時点で、同作者によるDX3rdシナリオ「星屑の願い」のネタバレを含みます。そちらを先にプレイすることをお勧めします。
■トレーラー
あれが欲しい。これも欲しい。
あれもしたい、これもしたい。
誰かに会いたい。認められたい。愛されたい。殺したい。
あんな願望。そんな欲望。
ひとつふたつであれば、生きるための縁かもしれない。
でも、知ってるかい?
「何事もやりすぎは体に毒だってことさ。」
ダブルクロスThe 3rd Edition
『欲と願いのオーバードーズ』
ダブルクロス、これは願いが産みし物語。
■ハンドアウト
PCには、以下の設定が付く。
PC①:PC②と共に窃盗団として活動するFHエージェント。
PC②:PC①の相棒。
PC③:FHと協力する研究者。
PC④:FHに所属するレネゲイドビーイング。
☆☆以下のハンドアウト詳細から『星屑の願い』ネタバレを含みます☆☆
ハンドアウトPC②
ワークス/カヴァー:FHエージェント/自由
ロイス:PC1
推奨感情:P自由/N自由
美しいものが、高価なものが欲しかった。煌めく宝石も、巨万の富も、世界で一つの美術品も、自分の手元に置いてしまいたい。気づけば、ここのセルで相棒と共に盗みに興じていた。
だが最近めぼしいものがないなと落胆していた。そんな最中、あなたは世界で一番美しいという“賢者の石”の存在を耳にした。これを盗み出さない手はない。どうやら、その宝玉はUGNの管轄内にヒントがあるようだ。
■ステージ情報
オリジナルステージ[F地区]が舞台。
使用サプリは通常ステージと同等のものまで。
別名「星降る町」
遥か昔から神やその使い、星々などが関連づいたおとぎ話や言い伝えが非常に多く残る町。
神社や祠、遺跡といったものも数多く存在し、オカルトに詳しい人間であれば有力なパワースポットとして有名になっているであろう。
比較的都会であるにも関わらず空気がとても澄んでおり、夜になると非常によく星空が見える。
そのため天体観測のために訪れる観光客も少なくはない。
UGN
比較的大きな支部がある。
支部の外観や内容、どのくらいの人間が在籍しているかはPCたちが相談して決めて構わない。
支部内には研究施設があり、この街に伝わるかつての言い伝えがレネゲイドに関連するものではないかといった研究が進められている。しかし、全ての解明には至っていない。
管轄内の施設では、研究対象となる多数の品々や古代からの伝承が複数保管されている。
美術館や博物館にもそれらは展示してあり、遺跡から出てきたがレネゲイドが関係ないと判明したものは展示室で飾られている。
レネゲイドに感染している物品および遺産と呼ぶにふさわしい物品は展示外の倉庫に厳重に保管されている。
FH
人数はさほど多くないが、レネゲイドに関する研究や、新たな兵器など戦力増強に力を入れている。
そのためFH絡みの事件は少ない。しかし事件の件数こそ少ないが、規模が大きくなる傾向がある。または直接F地区で事件が起きていなくても、別地区での事件に関与しているケースも少なくない。
とある怪盗団の拠点の一つでもあるそうだ。
※PC1と2のことです
☆星屑の欠片
“願い星”と呼ばれるレネゲイドビーイングが誰かの願いを叶えた際に副産物として発生した、レネゲイドの力と願いの力を固めた青〜紫の石。淡くレネゲイドの力を内包している。
願いの規模が大きかった場合、内包したレネゲイドの力は強大になり、レネゲイドビーイングとして人の姿をとる。人の姿は揃って青〜紫の髪に黄色系の瞳をし、耳の先が尖っている。
「人を知りたい」というレネゲイドビーイングとしての感情以外に、「願いを叶えたい」そして「願いの主と願い星を守りたい」という本能じみた感情がある。