経歴

かつての思い出

月本千尋はよくひとりで公園にいた。
声をかけると嬉しそうに駆け寄ってきて遊びをねだるのだ。
それが嬉しくて、悲しくて、よく泥だらけになるまで一緒に遊んだ。
春は桜の絨毯でおままごとをして、夏は持ってきた水鉄砲で水浸しになるまで遊んで、秋は落ち葉の山に飛び込み、冬は大きな雪だるまを作った。
このままずっと一緒に成長していくのだとばかり思っていたのに。
彼女は病気を患って入院してしまった。
公園には絆那を取り巻く友達は沢山いる。それなのに、彼女の姿だけがどこにもない。
どこにも、いないのだ。

オーヴァードとして

一年前、学校の帰り道をいつも通り歩いていると、隣の車道で白くて小さいものが動いているのが見えた。
それは小さな小さな子猫だった。親猫は近くにいない。向こうから車が走ってきている。
考えるよりも先に体が動いた。
ただ手を伸ばした。
今度はきっと自分が助けられると思ったから。
そして、彼女はオーヴァードとなった。
人ならざる者の力は誰も傷つけることなく、助けたい者を助けることが出来た。
その瞬間、心のモヤが晴れたような気がした。
過去の無力感が昇華された気がした。
絆那はしばらく子猫を抱いたまま、地べたに座り込み、放心していた。
その後、子猫を自身が面倒を見る形で保護して、UGNのチルドレン養成施設へ入る時も一緒に連れていった。
連れていくことを、親元から引き離されるゆえに身元保証人となる霧谷にお願いすると困ったように笑いながら許してくれた。

好き嫌い

好きなもの

月本千尋、子猫の「ルナ」、四季、桜、水鉄砲、落ち葉、雪、ハンバーグ、天ぷら、カフェオレ

嫌いなもの

いじわるな人、辛いもの、炭酸飲料

趣味

読書

イメージソング

ClariS《コネクト》

セッション履歴