容姿・経歴・その他メモ

六分儀総護は赤霧市警察に務め｢銀狼｣と畏怖される警部であった。順風満帆な人生、経歴を重ねた六分儀は齢60を迎えそれなりの花道を飾り退職する準備をしていた。
だが、退職前最後に関わった事件は狼のような姿をしたジャームに自分の孫娘｢近衛朝霧(このえあさぎ)｣が殺されるというものであった。怒りで裂けるほど握る拳からはレネゲイドを恨み殺す黒い血が流れる。怒りで視界が赤く染るにも関わらず冴え続ける頭。自分が自分で無くなる感覚を、日常が壊れゆく感覚を、六分儀は憎しみと怒りの中で感じた。

六分儀はオーヴァードへと覚醒し、衝動のままに加害者を殺してしまう。｢銀狼｣六分儀総護はこうして｢狼殺し｣へと成り果てた。
最も守りたかったはずのものを守れなかった六分儀の経歴は終わり、還暦後は赤霧市の片隅で昔からやりたいと考えていた喫茶店を開いた。
もうすぐ孫に来てもらうはずだった店で六分儀は還暦を越えて尚、街を見守る。

能力は血に混じったレネゲイド殺しの毒と重力による攻撃と防御力の強化と、半世紀続けた仕事で培った実戦技術を活かした射撃戦型。ただ6年前の孫娘の死が影響してか守りに能力が系統している。
もし、齢60を超えて支部長を張る｢狼殺し｣が老いの影響のない全盛期、孫の死を知らぬ頃に覚醒していれば完全な攻撃特化型、支部長の枠に収まらぬ怪物となっていただろう。

｢俺の孫は、ジジイの俺より早く死んじまった。俺は朝霧ちゃんの分まで生きねばならん。朝霧ちゃんが生きたこの街の平和を護らねばならん。

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