■不器用な怪力男

彼にとってはリンゴを砕くこととコンクリートブロックを砕くことに差異はない。
少し力を込めればどちらも同じように粉砕されてしまうのだ。
箸で食事を挟む程度の力であれば支障なく行えるのだが、硬くしまった瓶の蓋だとか、錆び付いた鍵をこじ開ける時には高確率で失敗してしまうのだ。
瓶ははじけ飛び、手はジャムまみれになる。
鍵の頭はへし折れ鍵穴は二度と役目を果たすことは無くなる。
そういった類の不器用さだ。
故に、故にだ、非オーヴァードの一般人を力任せに殴りなどすれば、辺り一面に血の海ができてしまうのだ。
ふええ…怖い…。

●生まれついての怪力

生誕した時点でオーヴァードとして生まれてきた彼の出生は血に濡れている。
赤子ながらにして現在と変わらぬ力を持っていた彼は医師と看護師、そして母親を癇癪のままに殺害してしまった。
なんせ赤子の小さな手から肉体7の攻撃が飛んでくるのだ。
圧力は力の強さ/面積だ。
小さな拳を強い力で振るえば弾丸の如き貫通力を得る。
そんなこんなで生まれながらに全てを破壊した彼は物心がつく前にUGNに保護されることになった。
この出来事について持ち出されると彼は「俺の力が強すぎたばっかりに悪いことしたなあ(´・ω・｀)」と落ち込む。

●ふええ！！！！！お化け怖い！！！！

お化けは殴れないから怖いのだ。
チンピラも不良もヤクザも力でどうにかなるがお化けだけは駄目なんだ。

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