容姿・経歴・その他メモ

もともと一般の家庭に生まれ，父，母，妹と4人で暮らしていた．当時は世界の裏側のことなど存在すら知らず，自身にも何の力もなかった．誰もが望む普通の平穏と普通の幸福だけがあった．
ある日，海外旅行でアメリカへ向かうのため家族4人で飛行機に乗った．数時間後，飛行機は墜落し乗員乗客のほとんどが還らぬ人となった．
それは彼の家族も例外ではなく，両親は彼と妹を守るため墜落の際彼らに覆いかぶさるようにして墜落の衝撃を受け，即死した．原形すらとどめないほどの凄惨さだったが，両親の犠牲が彼と妹を守った．しかし，彼と妹も意識不明の重体であり，すぐに病院に運び込まれたが，回復は絶望的だった．
医療関係者たちもあらゆる手を尽くしたが，助かる見込みは薄く，徐々に衰弱し死に近づくさまを誰も止めることができなかった．彼と妹の死亡が確認された後，遺体は霊安室に運ばれるはずだったがそうはならず，UGN本部の人間によって回収された．
当時アメリカに居を構えるUGN本部ではコードウェル博士の機関に起因するゴタゴタ続きで，その求心力を著しく損なっていた．これ以上のエージェントの離反やイリーガルによる排斥活動を防ぐため，失った影響力を取り戻すためにUGN本部の麾下組織は，今すぐに大きな成果を求められていた．そんな中で改革派の一部の研究員が上層部の許可を待たず，チルドレンだけでなく一般人のこどもまで用いて，賢者の石の適合実験を強行するに至った．
そして，その実験に利用されたのが彼と妹の遺体である．UGN管轄の病院へ担ぎ込まれ，蘇生を受けた後，適合実験の素体となる手筈だった．
レネゲイドを用いた一般人の蘇生は当然のごとくオーヴァードに覚醒するか，あるいはジャームへと変貌させるリスクを孕む．彼と妹も例外ではなく，一般人のままではいられなかった．幸運にもジャームと為ることはなかったが，自身の身に何が起こったのかも理解できないまま，賢者の石の適合実験が始まった．
結果は成功．彼が埋め込まれた賢者の石に適合できたため，妹は実験の素体となることを免れた．
賢者の石の適合者が現れたという知らせはすぐに広まり，彼は注目を浴びることとなった．しかし，実験の経緯を調べ上げた穏健派によって研究施設は凍結，実験を強行した研究員たちも捕縛された．
その後，彼らを保護した穏健派は二人を外部からの干渉から守り，彼の意向で二人を日本支部に預けることになった．日本支部の庇護のもとチルドレンとして教育を受け，成人しエージェントとなった現在もUGNに所属し活動している．

「sparkler-of-life」以降

「ヒバナに救ってもらった命だから長生きしないと」みたいなことを口では言いつつ，以前よりも自分の身を顧みない戦い方をするようになった．
これは唯一の肉親を喪ったショックと，信頼できる友人がいるにも拘らず心の寄る辺が無くなったと感じていること．また，その友人たちと支えあわなければならないとわかっているのに，未だに家族への未練が抜けきらない自身に対する焦りなど，本人も言語化できるほど理解していない漠然とした不安感からくるものだった．
（「sparkler-of-life」時点で一切使えなかったブラム＝ストーカーの自傷を伴うエフェクトを積極的に用いだしたのはその表れ．（という後付け設定がある．））
しかし，不必要に心配をかけたくない，同情されたくないという思いから，誰かに相談できないまま身体の傷ばかり増えては治るを繰り返している．

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