容姿・経歴・その他メモ

人懐っこいレネゲイドビーイング。
オーヴァードと一般人との隔絶を少しでも埋めるために奔走してきた。
その目的からスポンサーには慈善団体や医療法人がつき、各種メディアで人気を博している。
一方、何のレネゲイドビーイングであるかについては完全に伏せられている。
察しのいい人間、あるいはアンチなどは表に出せない出自を根拠に叩きにかかる。

その正体は、オリジン：レジェンド──自殺者／犯罪者の嘆きの集合体。
「助けてほしい」という魂の叫びから生まれた、弱者の代弁者。

彼女自身はあらゆる精神疾患の症状に苛まれながらも戦う、まごうことなきヒーローだ。
出自ゆえに決して弱者を見捨てることはない。
それでも、報道を通じて訴えたいことがあるのなら出自は伏せるべきだと満場一致で採択された。
本人も理屈では理解している。
ただ、己の裡にある被害者の魂が「理解してほしい」と訴えるだけで。

治療者に恵まれながらも、起源からして精神疾患の諸症状から完全に逃れられることはない。
彼女の人格は「救世主としての自分」と「被害者の集合体」に生まれつき分離しており、
常に迫害された・加害した時に光景が幻覚・幻聴、あるいはフラッシュバックとして現れる。

救世主としての彼女は前向きだ。
前向きなのだが──それは「これ以上は悪くなりようがない世界を知っているから」。
傲慢は罰でしか矯正できないと理解している。
絶望は人の手でしか救えないと理解している。
だから躊躇わない。
自分以上に誰の手も差し伸べてもらえなかった彼らのほうが辛いと分かっているから仕事など辛くはない。

人の醜悪さはよく分かっているのに、救世主で在らねばならないという義務もないのに、どうして苦しい環境に身を置くのかと訊かれたとき、彼女はこう答えた。
「他人への親切は回り回って、自分に返ってくるのです。
　同じ人間の、成れの果て──そう分かってもらうためには、誠意がまず最初に必要です。
　殺されるかもしれないと思われているのに、こうして同じテーブルでお茶を楽しむなんてできないでしょう？」

履歴

◯コードネーム：Berceuse
フランス語で子守唄。
眠れない人のために静かな曲を集めたアルバムを出したこともある。

セッション履歴