白に黒いメッシュのかかった髪。
ちょっと光がかかっている程度に死んだ目。
黒スーツを着て仕事をしている。

熱血的で責任感が強い。
一人称は俺、基本自己肯定感が低いのでさん呼び。
自分の能力やそのセンスにコンプレックスを持ち、そのため他の人の為に、と無闇無計画に体を張るところがある。
見習いや雑用補助のような状態ではあるが、能力に対しての適正の高さからその剣の道を諦め、アデプテスに配属され、日々を過ごしている。
それでも趣味は巻藁を作って斬ることである。

能力の使用がずっと出来ていなかったかとから、周りからはずっと「無能」「失敗作」などと言われつづけ、
励ましてくれた育て先の道場の師範も自分のせいで死んでしまったことから、心の底には「この世に希望は無いんだろうな」と常々思っている。

「希望はまだお前の中にあるだろ。」
この師範の言葉への疑いと無念、悔悟などが渦巻いている。

孤児としてUGNに引き取られ、速水宵という者の剣術道場で日々を過ごす。
戦闘術など、また、それ以外にも学ぶものが多くはあったが、その中にいたのは自分一人であった。
オーヴァード関係の襲撃事件によって、他者を助けようとした自分を庇って速水が死んだことにより、
若いながらのエージェントとして生きることとなった。

居合断帳流、それは「最速」に拘らんとする居合の剣技の1つ。
限界まで姿勢を低く、それでいて前傾に。剣は上を向いて頭側に構える。初速の言わば「瞬歩」とも呼ばれる技術を突き詰め、間合いと正確さを確実なものとする。
姿勢の難しさ、頓鄙な構え、習得者の少なさ、その速度への緻密すぎる理論から知る人からは「相手すら見えないような姿勢で最速を騙るとは嘆かわしい」と蔑まれている。
監視下ではあるが、育ててくれた師範の為に恩返しをしたいと思っていた。

風を纏う。それは初めは意図しないほどの小さなものであったが、次第に勢いを増し、強烈なものとなる、かもしれない。
そしてその風の塊は影を伴い、フクロウやヨタカ、ブンチョウ、スズドリをはじめとした鳥獣の姿をとる。
これ自体は力を持つものではなく、その溢れる力自体の実体が作った像である。

平焦自身は風を纏うことを把握もできてないので、なんてことはないつまらない能力だと思ってる。