容姿・経歴・その他メモ

本名：｜遊里道《ゆりみち》 ｜透生《とうい》

一人称：トイ

二人称：きみ

経歴

裕福で由緒正しい家庭に生まれながらのオーヴァードが誕生した。
その力を恐れられて腫物扱い、教育と世話は専属の執事に一任された。

執事の下で学んだことなどない。
降り注がれたのは「人間のふりをしろ」という冷徹な言葉と、不出来に対する暴力。
期待にこたえたいと思う反面、なにかが募ってはちきれそうな感覚はあった。

親族とはほとんど顔を合わせたことがない。
一族の恥だと蔑まれ、化け物と罵られ、触れようものなら払われる日々。

世間に存在を隠匿され、ほとんど幽閉状態の生活。
人格を尊重されたことなどなく、愛情を知らずに育った。

ある日家を抜け出した。
同じ年の少年に出会って、彼も同じく家が嫌になっての「家出」だと言って笑った。
同じなのは、あたたかい気がした。もっと同じ、というのを共有したくなった。

けれど子どもは知らなかった。
人とオーヴァードの違いも、自分の力がどんなものであるかも、遊びかたも。

子どもは無垢で無知で、からっぽであった。
だから、目の前で動かなくなった肉の塊の意味が分からなかったのだ。

怒りもさみしさもたしかにそこにあったのに。
そういえば、きみの名前を聞いていない。

現場はローザに抑えられ、そのままUGNへ保護されることになった。
殺傷については公表されなかった。家の人たちにどう説明したかはわからない。どうでもいい。

UGNでオーヴァードについていろいろ教えてもらった。学校にも行かせてくれるらしい。
でも自分は人を殺してしまったらしい。どう生きたらいいのかな。わからない。

散々浴びせられた化け物という呼称と、気持ちがからっぽな感覚だけ、いやによく覚えている。


セリフ例

「あはは、あそぼうよ！」
「しぬ、ってなあに？」「こんなのでしんじゃうんだね」
「トイは生まれつき化け物だったのかな、それとも化け物にされちゃったのかな」


その他

‣コードネーム由来
hollow (ハロウ/ホロウ)：空洞、隙間、空しさ、空虚さ
遊びたいのに遊び方がわからない、からっぽのおもちゃ箱を前にした子ども。

"唯一の善は知識であり、唯一の悪は無知である。"

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ソクラテス

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