■プロフィール

「やめろ…出てくるな…ボクは“ボク”なのに…！」「アァ、邪魔なんだよ“ボク”！オレは“オレ”だろうが！」

――“神経質な虐殺者”二人の葛藤

名前:｜黒兼 斎人《くろがね さいと》
性別:男 年齢:13
ブリード:クロスブリード
シンドローム:サラマンダー/バロール
ワークス/カヴァー:UGNチルドレンC/UGNチルドレン
所属:N市支部
コードネーム:“｜神経質な虐殺者《ジェノサイド・フォー・ナーバス》”
身長/体重:152cm/40kg

■来歴

●“戦闘用人格”

　彼らが生まれる前に死んだ父親はUGNの戦闘班所属であり、2歳の頃に死んだ母親は研究班所属であった。そのためか、生まれながらのオーヴァードであり、物心ついた頃には、彼らは立派なUGNチルドレンだった。
　温和な性格で戦闘を好まなかった彼は、初めの施設では落ちこぼれとして有名だったが、周囲からの虐めが激化すると、彼の中の破壊衝動が目覚め、眼前のチルドレン達ごと、たちまち施設を破壊してしまった。これが研究班の目に留まり、強制的に“戦闘用人格”の研究と解明に協力することとなった。
　危険な“戦闘用人格”の発露後は、自分の中に得体の知れないものがいることに恐怖し戦闘訓練に明け暮れる日々を送るが、無意識に彼自身がセーブしているためか、能力の向上はさほど見られなかった。しかし彼の中の“戦闘用人格”は、彼も知らぬ間に着実に力の扱い方を理解していた。
　研究班の協力もあって、徐々に“戦闘用人格”の存在を認め、制御できるようになりつつあるものの、興奮状態に陥ると“戦闘用人格”が彼の全てを支配する。現在は“シルクスパイダー”玉野椿を師事し、心身ともに戦闘訓練に明け暮れる日々である。ただし、その訓練が“戦闘用人格”の強化をも図っていることは、誰も知らない。

●“ボク”と“オレ”

　温和な性格の彼は自身のことを“ボク”と称し、危険極まりない“戦闘用人格”＝“オレ”の事を激しく嫌悪している。研究班によって名付けられたコードネーム“｜神経質な虐殺者《ジェノサイド・フォー・ナーバス》”は、彼にとっては蔑称でしかない。平常時は心を落ち着け、何とか“戦闘用人格”から身体の制御権を守っているが、ひとたび興奮状態になると“戦闘用人格”が身体の制御権を奪う。
　破壊の限りを尽くさんとする過激な思考を持つ“オレ”は、普段自分を抑圧し続ける“ボク”のことを忌々しく思っている。自身の身体の崩壊を厭わない全力の攻撃を敵に叩き込むことしか考えていない。研究班はこの人格を完全に制御することを彼に期待しているが、“戦闘用人格”はそれを許すつもりは無い。あの過去のように研究班を破壊する機会を、淡々と狙っている。

●余談

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