小学生の頃から何を考えているのか分からない、ずっと見ているだけで行動は遅いと兄と比較され続けていた。
小学校に入る前くらいは普通の子供だったが、以降は無自覚無症状でオーヴァードの素質が少し見えていて、非難されていた性格は年齢に合わない思考の多さからだった。

中学の頃事故に遭い長期入院の結果進学校に行けず、父親と完全に関係が冷え切った。
その頃から家への復讐を考えていたが、命を奪うことではなく名家を誇りとしている父親をはじめ家族を、家を汚すことで地獄に落とそうとしていた。
大学も行くつもりはなかったが母親に「合格したら一人暮らしをさせてあげる」と言われ、気持ちを切り替えた。
家の近くではなく少し離れたA市を選んだのも、日頃から顔を合わせたくなかったから。
とは言え真面目にやるつもりはなく、合格ラインスレスレで入学する。

自分の命に頓着せず危険があっても気にしない、危険と言われる遺跡にも行くし爆弾処理も平気な顔でやる。
積極的に死ぬとそこで反逆は終わってしまうと考えてはいたが、いつ死んでも良かった。
そういった性格が対抗種に現れたのかもしれない。
自分の思考が破滅願望であることも理解している。

UGNのことは綺麗事を言いながら落ちぶれた人間は切り捨てる組織で、それは当然とも感じている。
そんな組織に自分のような人間がいつまで居られるかという興味はある。

人を一定以上近寄らせないようにしていたのになぜか新見くんは繰り返し家にやってきたので、当初はとても狼狽えた。
彼は人付き合いが致命的に下手くそなだけで普通の学生だと思っていたから、まともな世界の住民だと思っていたから。
それでも追い返さなかった理由は自分でも分かっていない。

だからオーヴァードだった、自分も同じオーヴァードになったことを無意識に喜んだかもしれない。
もしかして、こいつなら多少つるんでも大丈夫なんじゃないか。
自分の破滅願望に巻き込んでも、こいつなら生き残るかもしれない。
そんな彼がUGNであることにこだわるなら、少なくとも今はここにいようという気持ちにはなっている。

→WARLD TO ME後
レンちゃんへの感情は同情というか同族意識。
自分は別に直接殺されかけたわけではないけど、ノイマンの思考に振り回されかねないとかは理解できる。
洗脳相手がFHからUGNに変わっただけではという思考は正直あるけれど、本人がこっちの生活がいいっていうならそれ以上は口出ししない。

新見くんはメンタルが弱いな、やっぱり巻き込むべきじゃないなとは感じてる。
そろそろお互い踏み込んでこなかった領域が明確になってきて、踏み込むかどうか一瞬でも迷ったことに自分で驚いている。

→Where there is family, there is love.後
人にあそこまで踏み込んだのもはじめてだったし、自分のことを話して、離れるどころか何もブレない友人は本当にメンタルが弱かったんだろうか。
その姿に安心して、ついに寄りかかってしまった。
散々否定した「理屈じゃない話」で自分が動いてしまった結果どうなるのか、まだ分からない。

→Heads or tails?後
自分の見ていた世界は片面だけ、ひっくり返ったら家族は誰一人残らず、復讐も何もなくなってしまった。
少し前にこの真実を知っていたら、自分はジャームとなっていただろうと思う。
そうならなかったのは「Where there is family, there is love.」で理屈じゃない話を選んだ結果、新見くんが日常になっていたから。
彼との日常が何より大事で、手放したくなくなった。
そのために今まで見向きをしなかった大学や進路、今後の人生設計を考え始めている。

→新見くんの大学編入後
今後を見据えた結果、ひとまずUGNエージェントとして契約することにした。
ずっとはやらないと主張している。

→Coffee House Overture後
今までは軽く話すだけだった先の展望、UGNからも離れ独自の組織を作る話を明確にする。
目指すは卒業後、新見くんも一緒にと話せたので満足。

→Welcome to the black market後
とりあえずGPSいれさせた（確定）。
今までは自分が一緒にいたいからが主な理由だったけど、だいぶ「心配だから」が加わる。
マネーゲームはいい経験になったしFHにも知り合いができた部分は良しだが思い出すと不機嫌になる。