容姿・経歴・その他メモ

UGNエージェント。巨人族のレネゲイドに感染しており、戦闘時は雷を纏った巨人の姿に変貌する。
15歳の時にオーヴァードとして覚醒し、UGNに協力するようになった。
同時に覚醒した双子の弟である仁も豪と同様にUGNに協力していたが、8年前にUGNの任務の最中に豪を裏切り、行方を眩ました。現在はUGNエージェントとして活動しつつ、FHに所属する仁を追っている。

◇

黒い血だった。

到底人のものとは思えないような、禍々しい色のした血だ。
哀れな双子は呼ばれたのだ。巨人族の力に。あるいは、魅入られてしまったのだろう。
ふらふらと近寄った彼らは何もわからないままにその血を受け入れた。

『全てを壊せ』

気が狂いそうな破壊衝動が頭を支配する。
世界が歪むような憎しみに呑まれそうになる中、双子の支えとなったのは互いの存在だった。
気の弱い弟のためにしっかりしなくてはと、その一心で衝動を飼いならした豪は弟と共にオーヴァードとして覚醒した。

それからUGNという組織にスカウトされ、協力することになった。
大層な志があったわけではない。自分と弟に宿る巨人の血。レネゲイドについての知見を持つ組織に所属すれば、衝動を制御する方法が見つかるかもしれないと、そう思っただけだった。

平穏を守るための日々が始まった。
遺産についての研究に携わりながら任務をこなす毎日。
到底楽なかとは言えなかったが、豪は充実していた。
そしてある日、1人で長期の任務に向かうことになった。

そして長期の任務が終わり、久しぶりに会った己の片割れを見たとき、豪は弟が遠くへ行ってしまったような感覚を覚えた。
しかし、戸惑う豪に向けて仁はいつもの笑顔で笑った。だから、豪は安心した。仁はいつもの仁だと。

安心してしまった。

次の任務で、FHのエージェントと交戦した際に仁は豪を攻撃した。

『お前がずっと妬ましかった』

仁は吐き捨てるように言葉を放った。豪は2人の追撃をどうにか躱してUGNの支部まで逃げ切ることに成功したが、命が危ぶまれるほどの重傷を負った。

仁は帰ってこない。そのまま、行方は分からなくなった。

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