説明
実家である春風のオーヴァ―ドには「対抗種」の反応が多く
力を出し切れないモノも多くいた
そんな中開発されたのが特殊なカード
「そんなものＵＧＮやＦＨが見逃すわけなくない？」
って声が聞こえそうだけど、まぁ一家が勝手に開発したものを知ってる可能性も
あんまないような気もするから大丈夫でしょ（適当）

オーヴァ―ド用ＲＶ増幅器「アーケンカード」
覚醒済みであっても微弱なエフェクトしか使用できないモノに使用し
エフェクト出力の補助を行うＥＸレネゲイドには関係のない
エフェクトを練りこんだ機械とでも思っていただければ

使用できるエフェクトや使用者のシンドロームに合わせて
表面構造を変え、柄が変わる面白機能付き
アージエフェクト使用可能のオーヴァ―ドは
大アルカナの何かが移される。

「選定の時だ」
渡されたカードに触れた時、パキパキと音を鳴らしながら
黒い模様が浮かび上がる。

鎌のようなものを持った人物の写る
美しくも憂いを帯びた人相
下部にはDEATHと、書かれていた

「おぉ･･･！素晴らしきかな！」
目の前の学者は感嘆している
それほど、適正の良いものなのだろう

「しかしだ。ここにいればその才覚も失われてしまう」
そういうと一つの連絡をした後、私に様々な荷物をよこした

「今から君には、アカデミアという場所に行ってもらう
　安心したまえ。ＵＧＮと呼ばれる組織の管轄内で
　基本的な危険は起こらないだろう」

潮風が吹き付ける港に立ち尽くす
自分がここにいる理由は特にないのだろう
ここの方がいいと、言われただけ

ふと、気になったことを調べた
「死神って･･･どういう意味なんだろ？」
正位置　失敗・停滞・破滅・終局・死の予兆
逆位置　再生・展開・改革・再スタート

私の【カード】は、逆さになった死神がいた
「･･････うまく、やっていけそう」

この学園都市に居付いてから、暫くたったころ
私はアーケンカードを使用し、力を示した
「死神の瞳を持つ魔王」なんてあだ名で呼ばれていたころも懐かしく思え
さほど時間もたっていないのに、一人感傷に浸る

「お腹、空いた」
衝動が私の中を食らう
見えるすべてを食らえ
聞こえる音すべてを食せ
力で抑え
捕食しろ

「いっつ･･･！？」
衝動に飲み込まれそうになる
支えは、このカード一つ
自分という存在を示す死神は
いつでも私の｜平穏な日々《死の予兆》を破滅に誘おうと
刃を首にかけたまま