朝在家当主、特異現象対策係第一班班長、“灰紅の霊王(グレイレット・イノセント)”の三番弟子。
無愛想で何でもそつなくこなすが対人関係に限り非常に不器用な、無窮の武芸を持つ女剣士。
母親譲りの非常に端正な顔立ちとプロポーションを持つが、本人がその類に興味がないため高嶺の花のように扱われている。
本人は否定しているのだが演技が大の得意であり、一度高校の文化祭の舞台劇で燈がヒロインを演じたテープは裏でプレミア物とされていたりする。
黎明時計持ちの中でも数少ない「四つ持ち」であり、彼女の優秀さが伺える。

現在は朝在の屋敷にて、姪の朝在調・弟子の駆梅椿貴、飼い狐のコセンと同居している。
三人+一匹で暮らすには広い屋敷の為、楠姉弟や特現対、他の翅の面々が良く訪れる。
物置蔵は所属するロックバンド・stellae mare(ステラエ・マレ)の拠点となっており、主の知らぬ間に防音仕様にされていたりする。

警察官としての所属は【警視庁刑事部特殊事案課第一班班長】と【警察庁警備局特異現象対策課第一班班長】の二つ。階級は警部補／警視。
普段は前者の立場で動く。

脇差とマグナムの二つを使い分ける忍。というのが紙面上のデータだが実際は剣技の鬼。刀だけで十分。
レネゲイドによる恩恵全てを差っ引いたスペックでようやく並のマスターエージェントが太刀打ちできる(勝てるとは言っていない)レベル。
そして性質上『悪人■し』は制御出来ないためジャーム化すると確実に勝つ。

戦闘能力以外もそれなりに高いが一応人間レベル。
命懸けの博打には強いが娯楽系統の幸運は異常なほど低い。その為彼女が大当たりを引くと全員が警戒し始める。
何らかの事件に毎度毎度吸われるタチ。○ナンや金○一の類。椿貴と一緒だと避雷針並みに事件が起こる(そして解決するまでがセット)。

“死告天使(アズライール)”

燈が産まれ持つ“裁定”の権能。命名は燈の母。

彗煌流

“慈王”が創始した剣技。本来は別の名を持つがシュリアによってこの名で受け継がれている。
全八種の型があり、『どれか１つをある程度の形まで自力で整えられる』事が免許皆伝の条件。
燈の場合は2ヶ月で陸の型を皆伝まで持っていった(速さとしては弟子の中で二番目)が、その上で四年間の修行を受けた。

“蜃楼シリーズ”

“漂う崩環(メビウス)”エリス・樒・アレイアードと“踏破流転(ヴィルヴィ)”ヴィルヴィ・クオリアの二人によって作成された四種の燈専用装備。

開闢

光を凝縮したかのように輝き続ける長刀。
“開闢理論(アノニマス)”が燈に遺した神獣特権とウルティメイタムの調和の力が混ざり合って産まれたもの。
アノニマスの神獣特権であった「認知改変」の能力を残滓程度に内包しており、実体が無い相手を斬ったり与えた傷の「固定」などによる治療不可攻撃など幅広く戦える。
燈の右腕が素材となっており、普段は形状を保たず義手の内部に組み込む形で収納されている。

王剣・紫

『十の王者』の証である片手剣。他の王剣に比べ紫の意匠が強い。
所有者を『紫の裁定者』へ昇華させる。

妖精女王の守護石

ティターニアが授けた魔石。
一時的にレネゲイドウイルスを中和し、同時に剣技に妖精の魔力による加護を授ける。
これにより彼女の剣技を『宝具』へと昇華させる事が可能。

虹の時針

“灰紅の霊王(グレイレット・イノセント)”の弟子であり、皆伝の証。
僅かに彼女の権能を借り受ける事が可能であり、再び立ち上がる勇気をくれる。

起源・粛正

裁定者がいつか辿り着く場所。
咎人には正しき答えを。夢追人には美しい世界を。

朝在邸

“黒淵凍志(アストラルフレア)”駆梅 椿貴：同居人であり剣術の師弟関係(燈が師)。なお精神面では真逆。
“無常の果実(エフェメロス)”エーフェリカ・アウスレーゼ：契約英霊。立ち振舞から「反抗期な娘」扱い。
“月雫(アルモニ)”朝在 調：姪であり同居人。互いにイマイチ距離が掴みきれない。
“白狐”コセン：ペットのような白狐(アニマルオーヴァード)。何故懐かれているかは理解していない。
ドラグブラッカー：かつて契約したミラーモンスター。未だに続いている契約であるが、その事実を燈は知らない。

友人達

“煌楼卿(ブレイジングホロウ)”楠 遙佳：護るべき人、帰る場所、喪いたくない存在。
調月 乃音：自分を慕ってくれる、心優しき少女。当然彼女も護るべき人。　
“■■■■”楠 奏多：義弟。何とも言い難い間柄のため遙佳か仙楼が居ないと会話しない。
“射解潜航(ダイバーダウン)”椎名(すいな) 真凜：高校からの友人兼刑事仲間。良く飲みに誘われる。
“旭光貫束(アルターグロウ)”藁科(わらしな) 美桜：真凜同様に高校の友人であり某所のUGN支部長。
“未完の盤(グレーシュ)”アルキリス・ブルーホーン：かつての守護対象。現在は義姉に任せている為安心……の、はず。

星に揺蕩う翅

“無遍踏破(ヴィルヴィ)” 梁擬 仙楼：自身の代行。どう怨まれても仕方ないと思っている。
“漂う崩環(メビウス)” エレナ・樒・アレイアード：自身の補佐。旧友であり信頼のおける相棒。
“朱輝華(エレイン)”常盤 晴菜：実質的な義姉。殆どの金銭面を彼女に投げている。

特現対

枝戸 駆琉：第一班班員。刑事としては自身より先輩の為良く頼る。
“望想看禍(シーカー)”稲波 直：第一班班員。今日も慌ただしくて気が抜ける。
“天下無敵の暴太郎” 華流 凱：第二班班長。知る限りの「最強」であり数少ない気がおける相手。
“不滅の緋(ラグナロク)”磨杜 梨伽：第三班班長。暴力特化はちょっと……
“紡縁侠(スターレイン)”阿須蛇 志行：第四班班長。非常に優しいが少ししつこい。
“朱色の赤錆(ダマスカス)”カルセ：第五班班長。一見水と油のようだが同門の剣士の為相性は結構良い。

古馴染

“煌塵の星(ブレイジングスター)” 梁擬 黎快：恩人。彼女の行動があってこそ今の自分が居る。
“導穏の焔(ヘスティア)” 朝在 燭：腹違いの姉。ずっと支えてくれた、唯一血の繋がりを持つ家族。
“踏破流転(ヴィルヴィ)” ヴィルヴィ・クオリア：最初の『友達』。彼女が燈用に作ったガジェットの修理は仙楼の役目となった。
エリシア・フェレージ：実母。自身を産んで直ぐに亡くなった為詳しく知らないが、母を知る者からは揃って『瓜二つ』と称される。

クォーツァー

“灰紅の霊王(グレイレット・イノセント)” シュリア・プライズ・アウスレーゼ：偉大な剣術の師。
ティターニア：側仕えであり、姉であり母のような存在。
“緋雷信念(エルキュール)” ：シュリアの弟子時代の組み手相手。現在のぶっきらぼうさは彼女由来。

その他

“裁定一閃”ユーリ：先祖。顔立ち、声色、性質、あらゆるものが生き写し。
“漆黒星象”ソフィア：先祖の相棒であり、同じ異常性を持つ存在。カリバーウォッチの黎明特権により一度助けられた事がある。

旧特現対四代目課長・朝在 煌(こう)とMI6エージェント・エリシア・フェレージの娘。
朝在家の忍者(しにがみ)と成るべく産まれ育てられ、齢四にして当時暗黒時代であった特現対の一員となる。
14の時に梁擬黎快暗殺任務を受けるが当時特に悪逆無道モードに入っていなかったアノニマスにより警備システムにとっ捕まる。
燈の事情を(本人の知らぬ間に)知った解や黎快の恩情によりセントエルモにて人間的な生活を僅かに送る。

ようやく真っ当な感性を得始めたその最中、アノニマスが『来訪者』から得た異界幻想により反逆。
黎快の身を呈した特攻により鎮圧されるが、彼女の肉体を神獣特権で奪われてしまう。
それを撃破したのがG3の黎明時計を得た燈だったのである。

任務こそ満了したが心に穴を開けた燈に、父(じょうし)は労いの一つもなかった。否、罵倒を浴びせた。
自らの行いではなく、黎快の覚悟を踏み躙った彼に対して燈は──────

逃亡を選んだ。のが、本来の世界線であった。
が、遙か先で解が起動した黎明特権により「十年後までの記憶を引き継いでやり直す」効果の恩恵を受けた未来の燈によって、選択は「変わった」。
一時的に知らない時計(最光ウォッチ)の特権を起動し、単独で父を討ったのである。

その後、異常を感知した灰紅の霊王(グレイレット・イノセント)に遭遇。
彼女にこてんぱんにのめされた後、懇願する事で三番弟子となったのだった。

特現対としての立ち位置を利用し、現在に至るまでに本来発生しうる事件を記憶している限り解決せんと動いている。
主に楠姉弟と神津島で出会った人々の関連事件が主であるが、六年前のクロスタイムで発生した事件と一年前の『池袋の白夜』に相当する事件は解決に至らなかった。
ただし。後者に関しては、もっと別の思惑が蠢き始めていたのだが…………

また、本来生存していた導穏の焔(ヘスティア)と踏破流転(ヴィルヴィ)の二人の死亡は燈の心に大きな傷を付けており、踏破流転(ヴィルヴィ)死亡後に数少ない涙を流す姿を目撃されている。

〔ゼロブースト〕
装備中、行う判定を任意の能力値で判定可能。
ただし、何らかの判定もしくはリアクションを行うたびに2d点HPを失う。

血に濡れた手に、彼女の砂(いはい)が降りかかる。

「あ、あぁ。く、ぉ、りあ……」

『ごめ、んね。ヒカ、リ』

ことりと、その手の中に。友が遺した、想いが乗る。

「わた、しは…………あ、なた、の、思いを」

なら、迷う必要など欠片もない。

《Set Warning》

「なんだ。そのボロボロでやるのかよ？」

たとえ、この身が砕けようとも────

「────展開！！！！」

《Limit Break》
《Zero-Boost》

激痛が走る。それは当然だ。
このバックルは、「ただの人の身で」使えるものではないのだから。
オーヴァードであろうと、それは同じこと。
だが。“痛みだけ”だ。

『あ、あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁっ゛！！！！』
『この、命に、変えてでも……お前を、殺す』

《Ready Fight》

忘れる事はない。
月の見えない、あの雷雨の夜を。

白い鏡映し(わたし)が、傘も差さずに目の前に立っている。
濡れる事も意に介さず、私の前にアタッシュケースを抱えて。

「────貴女は」

薄汚れた私の瞳を、眩しく照らすように見つめて。

「朝在燈様。おめでとうございます」
「貴女は今日から、■■■■■■です」

彼女がケースを開く。
その中には、桜の狐が刻印された小さなパーツのようなそれ。

「…………それは」

「銘を、『コセン』」

〔シュヴァリエブーストゼロ〕
装備中、行う判定を【感覚】で判定可能。

《Set Warning》

「変、し────」

「待てって、言ってるだろ！！！！」

【Set Ordain】
《Authorize Chevalier》

「行け！」
「────っ！」

《【Dual On】》
《Overrizes》

《Concentration》
《【Chevalier-Boost】》

《【Ready Fight】》

『…………仙楼。これは』

純白の騎士の手に、剣が。

《トーチバスターQN-1》

「クオリアの想いだけじゃない。姉ちゃんの誓いも、ボクの願いも。全部持っていけ」
「その代わり、全部使い尽くせ。それが、騎士の本懐(シュヴァリエブースト)だ」