爽やかな好青年。誰に対しても物腰柔らかに接し、かと言って真面目過ぎでもなく程よく年相応。目上の人間に対して敬語を使わない所もある種の愛嬌になっているのは、最早天性の才と言っても良い。

オーヴァードとしてはまだまだ発展途上ではあるが、自身の特性を活かした一撃は、当たれば正しく｜致命の弾丸《フェイタルバレット》である。

ちなみにいつも背負っている鞄の中には、ウェポンケースに収納された愛武器"ブリンカー"が入っている。

物心付くか付かない幼い頃。才能を見出された少年は、人工的なピュアブリードの生成を目論むとあるFHセルに拉致され投薬実験の実験体にされた。
結果から言えば、死にはしなかったが身体機能の凡そ50%を喪失する大怪我を負い失敗。それでも、莫大な時間とコストを費やしたセルのメンバーは最後の一手と、並行してとある武器のために調整していた義体を彼に与えた。

その武器こそ"ブリンカー"。現在の彼の愛武器であり、空間を歪曲する弾丸を射出するEXレネゲイドのサブマシンガンである。

そうして次に彼が目を覚ましたのは、UGNの研究施設の中。最初に目に入ったのは一安心と言った顔を見せる"千城寺薫"であった。
薫曰く、投薬実験自体は成功。但し負荷に耐えきれず身体が自壊。その事に件のセルメンバーは気付かず、義体と接合。結果、ソラリスとブラックドッグのクロスブリードになった。との事。
そんな彼は右手に違和感を覚える。

そこにあったのは銃。
そう、それこそブリンカーと呼ばれるサブマシンガン。
それを不思議そうに見ていれば、薫は溜息を零しそれに触れる。

告げられたのは、一言で言ってしまえば剥離不可。神経その物がブリンカーに繋がってしまって手の打ちようが無い。ブラックドッグのエフェクト《アームズリンク》が常態化したのが原因らしい。そしてそれをどうにかするには、オーヴァードの力を理解し、使いこなせる様にならなければならない。と言う事。

そうして彼は望まずして手に入れてしまった力を受け入れ、薫の協力のもとでUGNチルドレンとしての道を歩み始める事を決意した。

そんな彼は、戦う理由をこう語る。
「ノブレス・オブリージュ、みたいな物さ。望まずして手に入れた力とは言え、力には責務が伴うからね」