強力な「人類の味方」を生み出すことを目的とした「AIJ(アイジェイ)計画(正式名称はAnti Invisible hand's of Jupiter)。」により誕生した。

当初計画として順調に進んでいったが、徐々に利権の主張や派閥の台頭が相次ぐに至り、最終的に計画は頓挫した。そして研究成果物としての彼女の壮絶な奪い合いに発展する。
計画に関わった、そして時に計画に無関係な多くの人間を犠牲にして生き存える自らに対して強く悲観し、せめて誰とも関わらずに遠くで生きたいと思い脱走を試みる。

その後、人里離れた山間部に逃げ延びる。行き倒れになったところを若い夫婦(蓮宮夫妻)に助けられ、匿われる。
先の経験や脱走した経緯から当初は世話になることを強く拒み心を閉ざしていたが、夫婦の献身と愛情を一身に受け、徐々に人間性や明るさを取り戻していく。
そして行き場も無かったため、この夫婦にそのまま厄介になることになった。見ず知らずの自分を受け入れ我が子のように、家族のように愛情を注いでくれた夫婦を心から慕っている。

夫婦のもとで生活してから数年。夫婦の間には男の子(蓮宮 優雨介)が生まれ、一層生活が賑やかになってきた頃。
生活圏内で強力なワーディングが発生、全長30mはあると推定できる異形の怪物(ジャーム)とエージェントとの大規模な戦闘に巻き込まれることになる。
愛する家族を守りたい一心でその力を振るい、ジャームを退けることが叶う。
しかし自身の能力が明るみになってしまうと同時に、自身が非日常から遠ざかり生きてきた間に世界が変化していることを知る。それは近年では考えられなかったスピードでジャームとなるオーヴァードが増加しており、各地で猛威を振るっているということ、そして戦力となる人員が足らず、関連組織も疲弊の色を見せ始めているということだった。
そういった都合もあり、家族の身の安全の保障と、自身の戸籍等の用意を条件に協力を仰がれる。最初こそ戦うことを忌避していたが、しかしまた自分の大切な家族に危機が及ぶかも知れない事実、そして自分の限りある命で何ができるかを考えに考え抜いた結果、両親の猛々反対を押し切って協力者となり、自身の力を振るうことを決める。
彼女の両親もその強い決心に折れ、泣く泣く彼女の意思に同意し、彼女を送り出す。そしてその際にかけられた言葉は今でも彼女の中で強く根付いている。
「何度もこの先辛いこと、儘ならないこと、諦めそうになることがきっとある。そんな時こそ自分を奮い立たせて、自分はまだやれるんだ、って意味で言ってやれ。」
「『本当の戦いは、ここからだ』ってな！」

これを機に現在に至るまで協力者として世界各地を巡り、活動を展開していった。