容姿・経歴・その他メモ

初めて血を飲んだのは、多分その時だ。
黒く、重い液体。あの男は｢神の血｣だと言っていたけど。
初めての血の味はただ甘く、そして灼けるように熱かった。
途端に自分の身体が自分のものでなくなるような感覚と、何もかもがどうでもよくなるような高揚感が来て、子供ながらに悟ったね｢ああ、もう戻ることが出来ないのだ｣って。
まだ小学校にあがりたてだったアタシは、そうして社会から締め出された(ドロップアウトした)のさ。

――園宮杏珠、UGNの取調べに際して

ややステレオタイプな、絵に書いたような不良女子高生。
幼い頃にFHのテロリストによって誘拐され、実験体のひとりとして殺し合いを強いられた。
殺し合いは、正に蠱毒のように彼女の力を濃密に高めていき、不死身の怪物へと変貌させていた。徐々に精神をすり減らし、ジャーム化目前のところでUGNによる施設の襲撃があり、エージェントに保護される。当時12歳のことだった。

｢レネゲイドとかオーヴァードとかもううんざりだ｣と
一時はUGNへの協力を拒否し日常に戻ろうとするがそこに待ち受けていたのは平穏とは程遠いものだった。

｢死んだと思われた子が帰ってきた｣
心無いジャーナリストたちによる取材は毎日のように続き、"特別扱い"に辟易とした友人たちは離れていき話題が収まる頃には彼女に残されたものなどなかった。
5年の空隙は学力にも影響を及ぼしており、まともな進学先を見込めなかった彼女は逃げるように別都市の私立高校へと滑り込む。
そこは近所でも有名な不良楽園(バッドシティ)だった。
否応なしに"裏"の世界に関わることになった彼女はやがてレネゲイド事件に出くわし、UGNのエージェントと共に解決することになる。
そこでようやくイリーガルとしてUGNに協力することを承諾、組織の支援もあって現在は公立高校へと通っている。
…が、染み付いた悪習は中々断ち切ることが出来ず、従者を作り出しては度々学校を抜け出している。


エグザイル・シンドローム特有の身体操作、ブラム=ストーカー・シンドロームの血液操作を用いた変幻自在の近接戦闘を得意とする。
特に異形の鉤爪と化した右腕による斬撃は非常に強力かつ間合いが広い。
なお"マレブランケ"というコードネームは彼女の自称ではなく、12体(内本体1人)の彼女に追い回されたFHエージェントが呼び出したのがきっかけ。
いつの間にかコードネームだけが1人歩きを初めていて、イリーガルに正式登録される時にその名前が与えられた。
本人は意外と気に入っているようだ。

"アンちゃん"と呼ばれることが苦手。というよりも名前で呼ばれるのが苦手な模様。
｢アンジュとか、天使かってーの。どう見ても悪魔みたいなナリの癖してさ｣
とのこと。

料理が得意であり、意外にも素朴で優しい味だと言われている。
得意料理はサバの味噌煮。
麺をすするのが下手。

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