銀行で呼び出しを待っている際、『テロ事件』に遭遇した。

『犯人』(バケモノ)は完全獣化よりも異様な異形の姿で銀行に突入して…後々、睦月は『FHから』UGN構成員が衝動のままに暴れたのだと説明された。警察による銃の鎮圧と『犯人』(バケモノ)の暴行に、睦月朔は巻き込まれ瀕死の重傷を負う。しかし、警備員から滑り落ちた銃を目にした時、理解した。

生を渇望していたことを理解した。
殺しを渇望していたことを理解した。
…そして目の前の『犯人』(バケモノ)が自分と同じように『飢えている』ことを理解した。

――瞬間、理解したままに引き金を引いた。

覚醒したあの日から、ちょっとした騒ぎが自分の周りで沸き起こった。優位種(オーヴァード)への覚醒、『犯人』(バケモノ)への正当防衛といったトピックスから一目置かれる立場になった。
怖れられる意味でも、敬われる意味でも。
…まぁ、つまり、対等な友人が減った。

そんな中で、杏樹は数少ない友人の一人だった。
隣の席の可愛らしい少女へ…『願い』と『欲望』が生まれた。
「ずっと傍に居たい」という『願い』と、「ずっと離れないでくれ」という『欲望』だった。

信用できない。銀行での『犯人』(バケモノ)にシンパシーを感じた時から。

頭の中(ノイマンネットワーク)の「もしも『犯人』(バケモノ)が自分らと同じ存在(オーヴァード)だったら？」という考えを今日も振りほどく。
――じゃぁ、なんだ??FHはああなる(バケモノ)ことを知ってレネゲイト移植をしているのか…??

今日もそんな考えを巡らせながら…笑ってこの考えを「嘘だ」と否定するために、影ながら真実を探りつつある。

（RB交流についてはDR146【面影島事件】、DR156【都城築香】を参照すること。おそらく人間をRBへ置換する計画だろうと推測できる）

杏樹がRBとの交流隊に選出された。
自分の時とはまた違った熱気に包まれており、集る人が多かった。…自分が彼らに嫉妬心を抱いていることに気づき、恥ずかしくてその気持ちをしまい込んだ。

だからだろう。「彼女を行かせてはならない」という直感を欲望(独占欲)だと一蹴にし、彼女を見送ったのは。

――これが非日常の始まりだったなんて。
――否、日常なんて既に壊れていたのかもしれない。

モルフェウス・ノイマンのクロスブリード。物体の理解に長けている。わかりやすく言えば『錬成』よりも『エンチャント』に長けたモルフェウス…と言ったところか。

良くも悪くも、飲み込みは遅いが一度理解してしまえば応用技術として組み込める。実際、銃の扱いも「理解した」から扱えている。
ただ、彼は本当に飲み込みが遅く…例えば小学生の頃、自転車に乗れるまで非常に時間がかかった。始めてボールの投げ方を教わった時も投げようとした方向とは真反対に飛んで行った。なんでさ。

FHに不審を抱く、ノイマンエフェクトが扱えないなど「自分はノイマンシンドロームを制御できてない」と考えているが、(おそらく)運動音痴の影響があるかもしれないことを彼自身は見落としている。
『自らの身体を機械的に操る』というのがイマイチピンと来ず、ノイマンシンドロームを知識の泉としてしか扱えてない。

自分なりにノイマンシンドローム発症者の動きを見て(例えばノイマンの格闘術など)研究しているが…「何コレわからん」と未だヤムチャ視点である。

・ジャームを殺したことがある。最もその時は「完全獣化したキュマイラとは違う犯罪者オーヴァード」としか思っていなかったが…
・ジャームとの遭遇により、FHに不信感を抱き始める。「何かが引っ掛かるんだけど…」
・好きな女の子がいる。可愛らしい少女で…ちょっと良い匂いがする隣の席の女の子。少し距離が近い物だからその子にドキドキさせられっぱなしでいる。
・…ただ、自分が抱いているのは純粋な恋心だけじゃないことも自覚している。彼女のことを想うと暖かくなる感情のほかに、胸の奥で澱んでいる…黒い『欲望』といったところだろうか。
・好きな子がRB交流隊へと選出された。周りの大人たちは「素晴らしいことだ」と口を揃え、その子自身もとても喜んでいた。ただ…自分だけは何故か素直に喜べなかった。何か嫌な予感がした。その気持ちを『ただの嫉妬だろう』と胸にしまい込み、彼女を見送った。…アレが非日常の始まりだったなんて。否、日常なんて既に壊れていたのかもしれない。

『二面性』の子を作りたいなァ！と思って！！

よくわからないままに藻掻き、よくわからないままに巻き込まれ、よくわからないままに自らがバケモノだと知った。
変装の為に被った仮面には返り血がついている。変わってしまった杏樹と共に、ここから一歩踏み出すしかない。一歩、踏み出そう。絶望しないためには、希望を夢見るしかないのだから。
D　希望の星
1　FH（OR）　圧倒/〇疑惑
2S杏樹（RE）　〇恋慕/独占欲
3　羽浦桜花　
4　福井さん　ノイマンだ！！カッコイイ（憧れ）/〇なんか…ヤバい（警戒）
5　羽浦さん　〇協力者/大丈夫かな…(心配)
6　湊さん　〇強い！/同じ年なのにどうしてこんなことをしているんだろう…（疑問）

収入強化プログラムにて常備化＋6、エフェクトトレーニングで〈カスタマイズ〉使用時達成値＋1。
経験点15＋2点で
コネ：専門家[レネゲイト]＆UGN幹部＆手配師取得。
能力訓練【感覚】取得。
EE:〈成分分析〉取得
[シナリオ中]〈カウンター〉取得

【まるで悪夢のような一日だった。きっと夢魔にでもうなされたのだろう…そう思おう。だって隣には、変わってしまったけれども、愛おしい人がいるのだから。
…そう思う一方で、彼は考え続ける。何かがおかしい、何かが足りないと衝動が囁き続ける。故に彼は探求し続ける。その『探求』はたしかに『病んでいる』のだろう】

「Two men look out through the same bars one sees the mud, and one the stars.」――フレデリック・ラングブリッジ『不滅の詩』

目を覚ました睦月は、杏樹とリンドの手を借りて帰宅する。そして夜の出来事が夢ではなかったと理解した。『杏樹を取り戻すためにリンドたちRB交流隊を倒す』と決めたのはあきらめか、ヤケか、狂気によるものなのか……いずれの感情なのかわからない。〈希望〉という名の砂と泥が自らを引きずり込んでまとわりつくかのような、不安を胸にしまい込んで、あの日に似た銃を握りしめた。
D　希望の星
1　FH（OR）　圧倒/〇疑惑
2S杏樹（RE）　〇恋慕/独占欲
3　月詠支部長　〇同情/憐憫「あなたにも…大切な人がいたんですね。」
4　福井幸　眼鏡神/●お前後で覚えとけよ…！(怨恨)
5×ミゼーア　生への執着/●お前しつこい！！(食傷)
6　渇望　●まだまだ知りたい、まだまだ生きたい(執着)/これから他者を喰って生きていくのだろうな…（修羅の道の予感）
経験点30＋2点で
〈砂の加護〉取得。Lv3まで上昇
EE:〈構造看破〉取得。
5点余り。

【鳩を逃がした時、ふと、鴉の罠へ〈希望〉と名付けた男の話を思い出した。たしか砂に閉じ込められたは、ひと時海を見るだけのために、人として大事なものを壊そうとしたのだっけ。……追手に応戦した自らも、それと似ているのではないだろうか。いつか彼のように、本当に大事なものを壊さないか心配に思った。
少なくともこの1ヶ月は二つの顔(Double face)を抱えて生きていく必要があるのだろう。……けれども、彼女の言葉を信じて、希望を信じて進むしかない。】

「砂を舐めてみなければ、おそらく希望の味も分るまい」――安部公房、著者の言葉『砂の女』

D　希望の星
1　FH（OR）　圧倒/〇疑惑
2　杏樹（RE）　〇恋慕/独占欲
3　湊　未来　つまりオーヴァード特攻…ってコト⁉(感嘆)/●物悲しさ
4×S杏樹（過去）　●恋慕/執着
5×UNIQUE　●縋り付く/えぇ…ワニ…？(困惑)→へぇ～(感心)/●環境のせいでこんなに倫理感が変わってしまうものなのか…？(自分の身にも起こりそうだという恐怖)
6×眼鏡　お前…かばってくれたのか…⁈(感謝)/●邪悪の権化！！！(クソメガネ)

〈勝利の女神〉取得。Lv2まで上昇
〈病める探求〉取得
情報屋、手配師、UGN幹部〈ストーン〉化。
思い出の品取得。
EE:〈急速分解〉取得。
杏樹のロイスのN感情を独占欲→執着へ変更
残り3点

【追う者を全て倒すしかないと思っていた。けれども、銃口を降ろした時、「責任は大人が取る」と言われた時。一人で砂を被り続ける必要はないと思ったのだ。全てを振り払う必要もない。全てを犠牲にする必要もない。少なくとも、横に誰かがいる限りは。】

例え結末が報いに繋がって居るとしても、救いを信じて。

D　希望の星
1　FH（OR）　圧倒/〇疑惑
2S杏樹（RE）　〇恋慕/執着
3　冬木　杏樹(今)　信頼/〇疑惑
4　湊　感謝/〇悲しみ
5　しぶちょ　信頼/〇憐憫
6× 眼鏡　〇感服/食傷

死神の書　50
奮闘者　20
残り3点(前回の余り)

【お別れを見た。いつかあのような日が訪れないように祈り、そして別れた人々には安らぎの祈りを送ろう。】

「それでも、行こう。」

D　希望の星
1　FH（OR）　圧倒/〇疑惑
2S杏樹(昔)（RE）　〇恋慕/執着
3×福井　〇覚悟/不安
4　支部長　〇同期/憐み
5　湊　○感服/同情
6　冬木（今）　〇信念/不安

【エフェクト】
ストライクモードLv3(25)
クリスタライズ2→3(5)
勝利の女神2→3(5)
【アイテム】
クライベイビー(20)
サイドリール(20)
[OUT］ショットガン(+財産P7)
→[IN]照準器(-財産P5)
【技能】
射撃3→4(2)
意志0→1(2)

前回の余り3点含めて、76+3を全て消化。

【時計の針を戻す時だ。目の前にいるあの子が誰であっても構わない。あの子の想いを信じているから。】