鋭い眼光の壮年の男。長年の戦いで心身のところどころにガタがきており、杖をついている。髪は白髪が混じっており、老境に差し掛かりつつある。

幼い頃から身よりがなく、裏社会で生きてきた。数十年前、アメリカで私刑執行人として活動していたコードウェル博士と出会い、意気投合する。その後ガーディアンズの初期メンバーとして活動し、UGNとして組織化されてからも籍を置き続けている。コードウェル博士がFHに転身してからも元鞘に残り続けており、旧友の理念を守り続けている。“フレデリック”という呼び名は、彼が博士につけた愛称である。

彼の役割は「処刑人」である。それは今も昔も変わっていない。脱走者、規律違反者、そしてジャーム化した者――それらを始末する専門の殺し屋。誉れのない仕事だが、それも必要なものとして受け入れてきた。だがそんな血の凍えた男でも、愛した女がいた。その女は病に犯され、余命いくばくもなかった。しかし女は彼に告げた。あなたの子を産みたいと。博士の尽力のもと、女は娘を出産した。その命と引き換えに。それから数年のち――旧友の失踪を知った彼はまだ幼かった娘を知人のもとに預け、一人本部からの意向を離れ、その行方を捜すことにした。そして、それが最悪の形――FHへの転身という形で知った彼は、UGNに戻り、再び処刑人としての役割を果たすことにした。全てはかつての友にして最悪の敵を殺すために。