高校3年生。幼い頃から、ひそかにオーヴァードの能力を保有していた。その能力は『嘘を真に変える力』。幼稚園の時にはその能力を持つ自分を特別だと思い友達に自慢していた。しかしある日、その能力で友達を傷つけてしまって以来、幼稚園の生徒たちと両親に距離を取られ、自分が異端だと自覚し、閉じこもるようになっていった。そんなときに近所に住んでいた九 未知花に勇気を与えられて、自分の能力を抑える訓練をしながら中学へと進学。しかし、それまで順調だった中学3年の途中で『灰被りのノア』によって、九 未知花が亡くなったと告げられる。それ以来、記者としての通常業務を行いながら、『灰被りのノア』についての調査を続けている。

『論理的』を好み、全ての事象の経緯を探る研究者気質。であるのだが、飄々としており、どうでもいいことに関しては嘘ついたり、適当にこなすことも多い。しかし、『死』や、『友』、『記事』に関しては嘘をつかず、それらの面に関しては熱い一面も有している。記者としての仕事は元々は『灰被りのノア』を調べるために始めたモノであったが、今ではやりがいを感じており楽しみながら生活している。心のどこかで、九 未知花のことを想っていた。

「ボクは彼女みたいになりたかったんだ。」
「みんなみたいにかっこいい能力持ってないから羨ましいよ。ボクは一般人だからね。」


「オレの前でつまらない嘘は通用しないよ」
「いかなる虚偽も、そのためにさらに別の虚偽を捏造することなくしては主張できないってね」
「君、後ろ見なくて大丈夫？狙撃手に狙われてるみたいだけど？」

「オレのことは信じてくれなくていい。でも、オレの友達のことは信じてくれ」