龍伽の失われた記憶のレネゲイドビーイング。
ある日“標本家”のコレクションしている標本のうちの一つに宿った。

ただの記憶のレネゲイドビーイングであるより龍伽であると言う感覚の方が圧倒的に強いが、“標本家”には偽物扱いをされている。
物心ついた頃〜『ナナシ』が死んだ時までの記憶しかないので、自分も『ナナシ』も死んだのだと思っていたが、自分が龍伽であるはずなのに道を行く龍伽を見つけてしまったため、龍伽の肉体を手に入れて本物になりたいと言う気持ちが芽生えてしまった。偽物扱いされるとキレる。

性格は『ナナシ』と生きていた頃の龍伽そのまま、自由気まぐれ。体が空っぽになっても（勝ち目のない）持ち主である“標本家”に喧嘩を売ったりだとか、気まぐれに獲物を逃したりだとか、自分自身が脱走したりだとかしている。
傍若無人と言った様ではあるが、弱者から何かを奪ったり虐げたりはしない。

外見は人間であるが標本である為、睡眠に似た行為はできても食事などはできず、呼吸、心音もなく、表情がややかたい。また体重も非常に軽く、ちょっとした衝撃で壊れてしまう。ある程度の皮膚と骨はあって、体内を満たしているレネゲイドが脳や神経などの代わりをして視覚、触覚、聴覚情報を受け取ったり、体を動かしたりしている。
侵蝕管理をする者がいないのと、標本の壊れた部分からレネゲイドが漏れだしていくため、ほとんどの場合侵蝕率は『低すぎる』か『高すぎる』かのどちらか。基本侵蝕が息をしていない。
低すぎる場合意識と感覚だけ残して標本に戻る。

呼吸をしない……声帯が機能しない為、口を動かすのに合わせて《空の楽器》を扱う技術を身につけた。時々口を動かすのを忘れて腹話術みたいになる。めんどい時はマスクで済ませる。