容姿・経歴・その他メモ

備忘録:玉桂は月の異名。

｢ども、児玉桂人です。……俺にはあんまり期待しないでくださいね。｣
｢弓道は好きです。……けど、大舞台は暫くいいかなって。｣

夕張高校
和家に生まれた彼は家で伝統とされていた弓を教えられた。的の真ん中に矢が的中した感覚が好きで、少しずつだが上達していった。
中学には弓道部が無く、適当に所属し友人はできたがレギュラーなどとは無縁であった。
高校には運良く弓道部が、それもかなり賑わいのあるそれがあった。友人を作りつつ部内で研鑽し、どんどん上達していった。
元々の才能と、弓道が好きなことが相まって実力を付けていった彼は、ついに大会の選抜に入ることになった。
だが、しかしだ。彼は今まで｢自分以外の大多数にとって重要なこと｣を経験していなかった。好きなだけだった弓道に他者からの期待が乗り、引き絞る腕を鈍らせる。
……結局、部は敗退した。彼だけのせいではなく、純粋に相手が格上だっただけなのだが、彼が本来の力を出していれば勝てていた。少なくとも、彼はそう思っている。友人は励ましてくれているし、気にするべきことでないと言葉では分かっているのだが、どうしても彼の心がそれを認めたがらない。最近は部活にも積極的になれず、家で練習はしている。でも、スポーツは好きだし折角のオリンピックなのだからボランティアには積極的に参加したいと考えている。

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