容姿・経歴・その他メモ

UGNの施設で生まれた生粋のオーヴァード。「UGNの施設で生まれた」というのが、何らかの実験によって生を受けたということなのか、両親がUGNのエージェントだったということなのかは彼女自身知らされていない。ただ、物心ついた時には血のつながった家族はおらず、同じ施設で生まれ育った斬太刀灯だけが彼女にとって家族といえる存在だった。
5歳のとき、生まれた研究施設が閉鎖され、両親がレネゲイド災害で死亡した子供やオーヴァードになったため捨てられた子供たちが暮らすUGNの施設に移る。この施設はＵＧＮチルドレンの養成施設も兼ねており、当時責任者だった死ノ原羊には能力の使い方や他者を守るという信念まで様々なことを教わる。施設出身で乙女と同年代のチルドレンたちは死ノ原のコードネームから「子羊（シープス）」と呼称され、チームとして簡単な任務を任されるようになる。特に攻撃能力にたけた斬太刀と防御能力にたけた乙女はチームの大黒柱であり、精神面でも戦力面でもチームを支えていた。彼女たちもそれを自覚しており、斬太刀は「乙女のことは私が護る。だから、あなたはみんなを護ってね」という約束を乙女とかわす。
しかし、危険度の低いはずの偵察任務の遂行中、突如襲来したマスターレイス05により「子羊」は壊滅。仲間を護ろうとした乙女も致命傷を負うが、とどめを刺そうとしたマスターレイスから斬太刀がかばったことで、チームで唯一即死を免れる。それでも身体に負った重篤な負傷は治療不可能なレベルであり、ブラッグドッグの能力を信じたＵＧＮの医師により、機械の義体に意識を移されることによって、奇跡的にも生還する。現在の彼女の身体は99％が機械であり、なぜ鎧塚乙女としての意識が存在できているのか、専門家にも説明ができない。
自分は仲間を護れなかったにもかかわらず、約束を守って自分を生かしてくれた斬太刀に対して壮絶な後悔と懺悔の念を抱いており、「みんなを護る」という約束は未だ生きていると考えている。そのため戦場では自分の身の危険も顧みず、味方を護ることに徹する。戦闘時は義体内部に搭載されたアーマーデバイスを展開し、騎士の如き姿に変貌する。
その優れた資質から若くして支部長に任命されるなどUGNエージェントとして多忙ながらも、事件後の彼女を心配した死ノ原の強い要望から、オーヴァードであることを隠して中学校にも通っている。そこでできた非オーヴァードの友人たちは彼女に護るべき日常の大切さを教え、またかつての「子羊」の仲間たちを思い出させてもくれるが、事件以来心にぽっかりと空いた穴はいまだに埋まってはいない。

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