容姿・経歴・その他メモ

UGNに所属するが、特定の支部に所属せず世界中をフラフラしている。
改革派に所属するUGN中枢評議員の一人、アッシュ・レドリックにより｜対抗種《カウンターレネゲイド》の特性を買われ、UGN関連の｜裏切り者《ダブルクロス》の粛清を担当する「オーヴァード専門の殺し屋」。
血で出来た大鎌をぶん回して戦う。

物心ついたときにはオーヴァードであり、気づいたらFHに所属していた。自分に両親がいたのかは分からない。どうしてFHに所属することになったのかも分からない。
どうやら自分には｜対抗種《カウンターレネゲイド》という特殊な力があるようで、この力は「レネゲイドを殺すレネゲイド」と言われているらしい。
FHの人たちは、この力が珍しいからとリルハを重宝した。言われるがままにオーヴァードを殺した。自分がやっていることが善なのか悪なのかも分からなかった。それが善なのか悪なのかを教えてくれる人が、周囲にいなかったからだ。

ある日、アジトにUGNが突入してきた。FHのエージェントたちはみるみるうちにUGNに捕まり、まだ幼かったリルハはUGNに保護された。
UGNに保護されたリルハは、そこで初めて自分の同世代の子どもたちと出会った。仲良くなろうとしたが、自身が｜対抗種《カウンターレネゲイド》であることから、UGNで一緒に過ごした子供たちからは「悪魔」「死神」と恐れられた。

リルハは孤独だった。唯一、FH時代から一緒にいる黒曜石のレネゲイドビーイング、アリオンだけがリルハの唯一の理解者だった。
アリオンは、リルハがまだFHだった頃にたまたま路地裏で拾った。なんでアリオンがそんなところにいたのかは分からない。喋る石を不思議に思って拾ってきた。まさかこの石が同じレネゲイドの力を持つ者だとは知らなかったが、孤独な自分の話し相手をしてくれるのが嬉しくて、それ以来肌身離さず一緒にいる。

FH時代を孤独に過ごしたリルハは、UGNに保護された後も孤独に過ごすことになった。
UGNの施設にはオーヴァードの動物がいた。子供たちと遊べず孤独だったリルハは動物と遊ぼうとするが、｜対抗種《カウンターレネゲイド》の力のせいでいつの間にかその動物たちも死んでしまった。
どうして自分にはこんな力があるんだろう、こんな力なんて無ければいいのにと何度も思った。
どうして自分は他のUGNの子供たちのように、街にいる普通の子供のように、日常を過ごすことが出来ないんだろう。
どうして、どうして、どうして、、、

世界のあらゆるものに絶望しきっていたある日、アッシュ・レドリックと名乗る男から声をかけられた。
「お前の持つその力をこんな環境で飼い殺しにしているとは、お前の上司は余程無能と見える。お前、私の元に来い。私がもっと有効に使いこなしてみせよう。」
彼の高圧的な口調は気に入らなかったが、今の生活から逃れられるなら何でも良かった。自分の“居場所”が、“存在意義”が欲しかったのだ。
そうして彼の誘いに乗ったリルハは、「UGN内の｜裏切り者《ダブルクロス》を粛清し組織の秩序を守る」という役目を与えられた。


この力が無ければ良いとこれまでに何度も思った。この力を疎ましいと何度も思った。
しかし、一度世界にばら撒かれてしまったレネゲイドウイルス全てを滅ぼすことは出来ない。
ならばせめて、自身の力を正義のために役立てることが出来たなら、自分がこの世に存在する意義も生まれるだろうか。
自分が力を振るうことで、レネゲイドの力のせいで悲しむ人を少しでも減らすことが出来るだろうか。
そうであって欲しいと願うのは、自分のエゴだろうか。

―――そう、私は今日も自身の存在価値を示すため、大嫌いなレネゲイドの力を振るい、UGNに仇なす｜裏切り者《ダブルクロス》を粛清するのだ。
…自分の行いが、この組織を、この世界を、更に良くすると信じて。

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