路地裏生活上等、一般オーヴァード探偵少女。貼り付けた笑みとロリ体型が基本武装。
仕事達成の為には手段を選ばないため、少女の皮を被った邪悪だのメスガキだのと言われる。間違ってない。
仕事があれば何処へでも、裏暗い案件大好物。表立った案件はあまり好まない様子。
故にFHとの相性は非常に良い。但しどいつもこいつも変人なのが傷との事。

肉体の成長速度が一般人の半分程度であり、それは彼女がオーヴァードとなる前からの性質らしい。
彼女はその仔細を自分で知ってはいるが、語ることは無い。

何人かの狂人が理論を組み上げた、別称「王の介添え」。
過去の全ての歴史を無と断じ、全てを消し去る規格外の対歴史○○。
レネゲイドウイルスとは異なる奇跡の元に作られんとした概念存在。
「新たな時代、歴史を創造する王」の存在を確立せんとするための”補助”。
某喫茶店のマスター曰く、レネゲイド能力で表すならウロボロスとバロールの混ぜ物。
彼女はその成功例。但し、○○としての能力は彼女の人の生と引換に完全に失われた。

ちなみに、彼女が補佐する筈だったメインの方の研究の失敗作が弟・武月。
そちらは理論も何もかもがちぐはぐな上致命的な欠陥がどうあがいても解消できないため、レネゲイド能力を以てしてもどうにもならない。と、FHの研究者は結論付けた。
ま、居るんですけどね。成功例。

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この世は既に荒廃しきった。人類史、それ即ち無為。
我が身は星の呻きよりうまれた王の化身。新たな世界を創造するための、最初の欠片。

永遠の神であり、夢幻の人である。我が欠片の欠片、ジルコン。
君は、どう世界と向き合い、どう人類と向き合うんだ？

白の介添え。さぁ、その先へ。

「ハルカの秘密？」

「えぇー。この間うちの馬を見てもらったときに口走ってましてー」
「『普通の生活が羨ましい』とかなんとかー。我々の生活って普通じゃないと思いましてー」
「一体どういうことなのかって思いまして。ファウストさんならご存じ有りませんかー？」

「その為に、か。別に構わないさ」
「武月君の事はご存知かな？」

「"無精錬"さんですねぇ。以前うちの競馬場に遊びに来ていただきましたよぉ、他にもガールフレンドがいっぱいでしたぁ」

「相変わらずだ。さて、彼とハルカくん……後は分家の"朱輝華"もかな、彼らは逢魔時の全被検体、いや全関係者の中では特例の三人だ」
「数少ない、常盤宗悟の血を継ぐ正当な■■の資格の持ち主だね」

「あー、あのオジサマ。もうお亡くなりになっている筈では？」

「生きているよ。けれど。アレは生きていると言えるかな」
「理の防人との攻防の末、世の一部と同化し、絶対的な概念と成った彼」
「意志を持っているのか、言葉を交わせるのか、生命体と言えるのだろうか？」

「コレ聞いて大丈夫でしたかねー？」

「大丈夫さ。彼は全てを聞いているが、何かを為すことは出来ない」
「話が逸れたね。ハルカの話だった」

「お願いしますー」

「■■の資格を持つ三人には、ちょっとした異常が纏わりついている」
「彼等には周囲の苦難を勝手に”請け負わされる”特性があるんだ」
「そしてそれに応じて、報酬と言わんばかりに力を得る」

「わぁ。生きるクエスト受注板ですねぇ」

「その報酬が問題だ。武月くんは『能力』、"朱輝華"は『知識』。そしてハルカは『寿命』だ」
「彼女は苦難を乗り越えれば乗り越えるほど長生きする。その影響か、彼女は老化が遅いだろう？」

「ですねぇ。まだ高校生ぐらいですしぃ。昔からお人好しでしたしぃ」
「これからどんどん誰か助けちゃうでしょうねぇ。…………おやー？」

「気が付いたかな」

「はーい。そうですねぇ、もっともーっと『乗り越え』ちゃいますねぇ」
「良い事なのかー、悪い事なのかー」

「さてね。彼女は不死ではない、いつか止まる時が来る」
「来るその時まで。彼女は彼女の道を行くよ」



Q:つまり？
A:彼女が人助け(仕事)を止めない限り肉体の成長がどんどん遅くなっていくよ。不老ではないからセーフ、多分。