幼い頃に両親が亡くなり、親戚の家に預けられる。
だがそこで可愛がってもらえることはなく、食事も満足に与えられることのないまま、家事などの雑用を全てやらされていた。
背が低いのは、著しい栄養不足と極度のストレスからきたもの。
数年にも渡る虐待の末、一度、「餓死」する。──が、幸か不幸か、レネゲイドウィルスにより、オルクス・バロールシンドロームを発症。
動かなくなったまま遺棄されそうになっていたところで、目を覚ま(リザレクト)した。
遺体が起き上がり、動き、喋る様を見た親戚は酷く怯え、許しを請うた。それが、慧にとっては酷く快感(加虐衝動)だった。
慧自身に殺傷能力はなかったが、その場に見えない鎖で縛り付け、息も苦しくなるような圧をかけることができてしまったことは、かえって加虐衝動を刺激するものでもあったのだろう。
そのまま暴走し、暫くの間親戚たちを"同じ目"に遭わせた慧だが、レネゲイドを感知したオーヴァードに一度保護されたことで落ち着いた。
親戚からは引き離され、能力の制御を覚えながら、彼の計らいで学校にも通えるようになる。
その彼こそが、今の慧の"情報通の友人"である──そう、友人といっても、ずっと大人の、保護者代わりとも言える存在だ。
(ずっと大人と言っても、見た目が高校生の古代種かもしれないし、本当に大人かもしれないし、レネゲイドビーイングかもしれない。現時点、詳しくは定めていない。)

「反逆という言葉を盾に暴動を起こすんじゃない。自由のために戦うんです。だからこそ、無関係な人に不自由を強いてはいけません。」
「それを行えば、僕らは生徒会(彼ら)と大して変わらない存在になってしまいますから。」
「……ま、それさえ忘れてくれなければ、基本自由に過ごしてもらって構いません。作戦指揮は取りますが──各々、何かしらの目的があってレジスタンス(ここ)にいるんでしょう？」

スタンスはこう。
簡潔に言えば「己の欲のために他人の妨害をするな」。
どの口が言う？というエフェクト構成をしているが気にしないでほしい。敵対するならば、それはもう仕方ないのだ。
（むしろこれは、過剰に能力を行使しないための、自分自身への戒めである。）

基本的には放任主義、どこで何をしていようが自由だし、プライベートに介入する気はない。
むしろ、レジスタンスとして活動するならば生徒会に目をつけられるような動きは極力見せない方が良いだろうと、普段はいつも通り過ごしてくれればいいと思っている。

当然、連携を取った作戦が必要なときや確実に共有しておいた方がいい情報を得たときなど、必要に応じて招集をかけ会議は行うし、チーム行動を持ちかけることもあるだろう。

その際は協力してくださいね(にこっ！)