コードネーム“｜百華猟嵐《コノハナサクヤヒメ》”。FHセル・｜天禍胎《タカマガハラ》所属のFHエージェント。
神出鬼没で行動に規則性がなく、突然現れてはUGN、FH、フリーランス、その他の所属関係なく勝負を挑み、応戦したオーヴァードをことごとく撃破しており、その実力はマスターエージェント級と称されている。
被害の規模で言えばかなりのものだが、戦闘不能にされた者は数いれど、直接の死亡者は確認されていない。
奇妙なことに彼女がエフェクトを使用している様子を見た者が一人もおらず、確認されている戦闘スタイルは徒手空拳による身体能力に任せた肉弾戦のみである。

二十年以上前にロシアに渡った実業家に｜九重春郎《ここのえ はるろう》という男性がいる。現地で飲食店を展開し、商業的な成功を収めた上で永住権を得ており、現地人の女性と結婚している。
順風満帆の人生を歩んでいたようだが、五年前にロシアン・マフィアの襲撃を受け、妻とともに殺害された上、一人娘は行方不明になっている。
娘の名前はシズル・ハルロヴナ・ココノエ。当時十二歳で、日本でもニュースになっていた。
なお、春郎氏の作り上げたグループ自体は副社長が業務を引き継ぎ、社名を変えて存続しているものの、実行犯たちの逮捕には至っていない。

異常なまでの再生力、および耐久力を持つ。負った傷は即座に再生し、何事もなかったかのように襲ってくるその様は不死身と言っても過言ではない。
加えて、容姿からは想像もできないすさまじい膂力に加えて、戦闘行為に対する強烈な執着心を持ち合わせている。
しかしながら、周囲への被害を顧みずに戦闘行為に及ぶことはなく、一般人を巻き込むことに強い抵抗を見せることから、ジャームである可能性は低いと言わざるを得ない。