容姿・経歴・その他メモ

「……終わらせてやる。お前の苦しみを、痛みを、嘆きを」
「俺が、お前の“死神”だ」　

──天津廣太郎、ジャーム化した若木咲耶に向けての言葉

【概要】

30年前、未だジャームの治療法が存在しなかった世界において“ジャーム殺し”と呼ばれたオーヴァード。
最後の戦いの末、自身もジャーム化し、UGNによって冷凍保存されていたが“AtoA”によってセカンダリとして蘇った。

【来歴】

8歳の頃、中東某国で起こった輸送機爆発に伴うレネゲイド拡散の影響でオーヴァードへと覚醒する。それから間もなくして、ジャームによって両親を殺され、天涯孤独となった。

その後、護人会に保護される。
リーダーである轟木弦十郎の指導のもと、能力を開花。対オーヴァード・対単体に特化した特異な戦闘スタイルを確立させていく。

UGN設立後は、FHとの最前線で活躍を続ける。その能力は黎明期のUGNではトップクラスであり、当時FHのリーダーだった都築京香からも危険視されるほどだった。
彼のコードネーム“運命られた破滅(アポカリプス・デイ)”には、『彼と戦場で遭遇することは死と同義』というFHエージェントの畏怖が込められている。

だが、その華々しい戦果の影で、彼は多くの喪失を味わっていた。

彼の攻撃能力は対単体に特化している。その為、任務においては彼の欠点を埋める“集団戦”を得意とするパートナーが必要不可欠だった。
一般的に対多数への攻撃能力を擁するオーヴァードは、そうでないオーヴァードに比べ、レネゲイドの活性化が早いと言われている。広範囲攻撃の為、大規模なレネゲイドコントロールを行うことによる心身への負荷。そして、多数の敵を殺害することによるストレスの蓄積。
結果、転戦を続ければその負債は溜まり続け──やがて、オーヴァードの終末点 “ジャーム化”へと至ってしまう。

十数年に渡る彼の戦歴の中で、長期的にバディを組んだオーヴァードは八名──そのうち六名が任務中にジャーム化している。
その中には、彼の恋人だった少女 若木咲耶も含まれている。
ジャーム化する直前、自らを殺すように嘆願する咲耶を廣太郎はすぐには殺すことができなかった。
だが、彼女が完全にジャーム化し、同僚に襲い掛かろうとする様を見て、彼は覚悟を決め、彼女を殺した。

その後、彼は“ジャーム”への対応を変えた。
そのジャームが、元はどんな人間だったとしても、容赦は不要。殺人の咎も、遺族の恨みも、ただ自分だけが受ければいい。
そんな意思のもとに苛烈に戦い続けた。

やがて、彼にもうひとつの異名が生まれた。
敵だけではなく、味方にすら死を齎す者。即ち“死神”という忌名が。


それでも、廣太郎は戦い続けた。

自らが奪ってきた命を無駄にしない為に。

心に抱く理想の未来──人とオーヴァードが共存できる明日の為に。


──そして、30年前。彼自身の破滅の日(アポカリプス・デイ)が訪れた。

元UGNエージェント“言霊使い(スピットアウト)”との死闘の中で、彼の心身は限界を迎えた。
薄れていく自我の中で、彼は相棒である牧間へと叫んだ。

「俺を、殺して、くれ……」

最期に見たのは、自らへ手を伸ばす相棒の姿。
オーヴァード 天津廣太郎の人生はこうして幕を閉じ──


──そして、再度、舞台の幕は上がる。ジャームの治療法が確立したこの楽園(アウターエデン)で、帰還者(セカンダリ)としての新たな物語が、始まる。

【性格】

一人称：俺
二人称：お前、君　/目上は「さん」付け、年下の女の子は「ちゃん」呼び
三人称：アイツなど

誕生日：11/5
好きなもの：馬、穏やかな日常、笑顔、ボケにツッコんでくれる相手
嫌いなもの：他者の痛み、戦い、孤独、女の子の涙
好きな食べ物：たまごサンドイッチ、コンビニおにぎり、メロンパフェ
嫌いな食べ物：高いのに妙に量が少ない高級レストランのデザート、安物の弁当についてくるカリカリで小さい梅干し
趣味：読書、チルドレンとのキャッチボール、戦略シミュレーションゲーム、ミルクパズル
特技：短時間睡眠、オーヴァードへの指導、事務作業
苦手：葬式、小動物との触れ合い、ギャンブル、女心


戦歴の凄惨さに反して、陽気でノリがいい性格。面倒見が良く、遊びにも真剣に取り組む為、年下に懐かれやすい。
好意的な相手の前ではあえてボケやネタを飛ばして、ツッコミを待つ癖がある。

任務での戦闘に関しては「自分の役割」と考え、真摯に取り組むが、無駄な戦い・争いは好まない。
過去のトラウマから痛みや苦しみを長引かせることを嫌い、必要とあれば死をもって終わらせることを厭わないが、救える可能性とそれを望む人物がいるのなら最後の最後まで救済を諦めない。

【能力】

ノイマン/ウロボロスのクロスブリードで、他に類を見ない異質な能力を持つ。

ノイマンシンドロームの発症者が持つ神経ネットワーク──通称“脳内回路”。それは彼らに常人を凌駕する超高速思考、高度な身体制御などを実現させる。
本来であれば、それは本人にのみ齎さられる恩恵だが──天津廣太郎はそれを他者へと強制できる異能を持つ。

ウロボロスシンドロームが持つ影への性質付与によって、自身と他者との精神を繋ぐ擬似的な回路を生成、他者の心身に対する干渉(クラッキング)を仕掛ける。自律神経を乱し、能力制御を狂わし、身体機能を侵していく。
それは並のオーヴァードを超える能力や肉体を手に入れたジャームにも──否、理性の喪失により不安定になった精神構造を持つジャームにこそ最大の効果を発揮する。

弱点は多数の敵に対する攻撃能力の欠如。
回路接続は同時にひとりだけしか行えず、別の対象を干渉するには接続を切り替える必要がある。

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