▼特徴
常に物憂げな表情を浮かべながら、片手に煙管を携えて紫煙を燻らせる得体の知れない人物。黒を基調とした風采に映える黄色い瞳が印象的。明るい場所では瞳孔が縦長に変化する。その見据えるような冷たい瞳からは、人間に対する猜疑心と好奇心の入り混じった複雑な心境が窺える。生粋の等価交換主義者で、相応の対価が無ければ頼まれても能動的に行動することは滅多にない。好奇心を刺激された場合は例外で、文句を垂れながら嬉々として行動する。また、遠い過去の記憶は殆ど覚えておらず、物事の優先順位や時間感覚が一般人とは異なる。

▼過去
｜葉出水《はいずみ》神社の神主に可愛がられていた野狐。並々ならぬ愛情を注がれて育ち、狐生の大半は看板狐として神社を賑わせていた。しかしある時、愛する神主は参拝客の暴行事件に巻き込まれ運悪く命を落としてしまう。深い悲しみに暮れた狐はその瞳に復讐の炎を灯して、憎悪を滾らせる新たな存在として生まれ変わった。その後、神主の命を奪った参拝客に断罪の鉤爪を振るい復讐を果たして、二度と同じような惨事を引き起こさないように、知覚阻害の結界術を以て神社を人知れず隠蔽した。それ以降、今は亡き最愛の人を想いながら、霞に身を包んだ山奥の神社で神主代行として悠久の刻を生きている。

▼台詞例
一人称：私／二人称：御前
「おや、こんな場所に客人とは驚いた」
「……なんだ、冷やかしなら帰っておくれ」