容姿・経歴・その他メモ

赤くウェーブのかかった髪を肩甲骨辺りまで伸ばした男。
不健康そうな痩せこけた頬と隈のかかった目元から覗くのは髪と同じく赤い双眸。
ぼろきれのような衣服を身に纏ってはいるものの、所々には光るアクセサリーなどが散りばめられている。
その姿からは自分の欲しいものだけ欲しいという心意気が見て取れる。
そんな青年がバルシャス―――FHエージェントの中での一つの頂、マスターの名を与えられた男である。

"煉獄を拓く者(ゲートマスター)"の名で知られている、FH随一の運び屋。
その能力は空間と空間を繋ぐゲートを作り出すというもので、
例え緊急時であろうともその力を発揮することが出来る。
戦闘ではその能力を応用して、瞬間移動と不意打ちを駆使して戦う。

FHの研究者を親に持ち、その実験体としての生を受けた。
苛烈な実験の中で現在の力を顕現させるも、その能力に嫉妬した研究者は
彼の命と能力を奪おうとする。
しかし、すでに彼の能力はその研究者を遥かに凌駕しており、
逆にその親の命と研究を全て奪い取った。
何てことは無い、彼にとってはいつかが今になっただけのこと。

その後、自身の能力についての探求をし、使い道を学び、
あの雑魚親くらいなら殺せる程度ではあったが、
戦闘面においては頂点には程遠いことを知る。
その中でやれることを淡々とこなしてきた結果が今の称号だ。
だがそれも運び屋としての実績が評価されてきただけのこと。
オーヴァードとしての力は、まだまだ上がいる。
だから、いずれはその頂きに至るまで、彼の野心は止まらない。

しかしながら、先日の仕事の中で大御所からの仕事を貰った。
中身とかは知らんが、UGNの連中がこぞって仕掛けてきた。
結構強い連中もいたみたいで、仕事自体は完遂したが(届けた先でどうなったかは知らん)
相応の傷を負ってしまい、現在は実力の半分も発揮出来ない状態。
まだそれは良い。その内治るもんの話は。
問題はUGNの連中如きにこれだけの傷を受けたという事実。
これは思っているよりも早く力を手に入れる必要があるかも知れない。

頂点へと至るために、気長に探していた伝説の遺産―――"地獄門の契約書"。
自らの寿命と引き換えに様々な願いを叶えるという遺産らしい。
だが、契約は契約。そして地獄門というキーワード。
目的は遺産の能力ではない。
現世と地獄、契約の力を解析、掌握し、その結び目となる煉獄を作り出す。
それが彼の目的。
契約書という遺産が正真正銘の地獄へ通ずる門となり、
深淵より出ずる力で彼の名を世界に知らしめるのだ。

そのために、遺産回収の専門家たちに近付いた。
当然、多少の下働きくらいは受け持ってやるつもりだ。
全ては頂きへと至るために。


性格は奔放で気前も良いが、その壮絶な人生の中で
常識というものがすっぽり抜け落ちてしまっている。
良い意味でFH然とした人物。
故に人を殺すことに一切の躊躇いはなく、
常に自分本位で物事を考えている。割とクズ。
とはいえ、道理に合わないことをするタイプでもなく、
微妙に義理堅い一面もあるらしい。
ただ、それは彼が知らない故の話であり、
彼の人生観を変える"なにか"があれば彼の行動原理はころりと変わるやもしれない。

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