容姿・経歴・その他メモ

一応UGNイリーガルでこそあるものの、UGNからの依頼に余り積極的ではない高校生の少女。
基本的に人懐こく面倒事等も気軽に請け負うが、危険が絡む話になると途端に嫌がる素振りを見せ恐怖する。やや…否、相当なビビり。
戦闘中は錯乱しがちで、ダブルスタンダードめいた可笑しな挙動が飛び出す事もしばしば。
好きなものは動物、嫌いなものは危険と死…と言えば当然なのだが、彼女のそれは単なる生物としての本能的恐怖には留まっていない様に思える。ホラー映画の類やおばけは単に性分として苦手らしいが…？
家事が得意。得意料理はカレーライス。良くバロールの力を無駄使い活用しては熟成カレーを一瞬で作り上げている。

両親を幼い頃に事故で亡くしており、親戚仲は良好だった為叔母に引き取られたものの叔母一家が火事によって焼死し再び身寄りのない身となった。…その後も数度他の親戚に引き取られたものの毎度死人か大怪我の負傷者が出た為「死神」と罵られる様になり、最終的に疎まれ孤児院に入れられた。現在は孤児院の支援を受けて一人暮らしをしている。

誰が引き取るか話し合っていたのをぼうっと聞いていた日を覚えている。確か自身の誕生日で…それを祝う人がもう居なかった事も。母の遺品の中にあった遺産に触れた事でレネゲイドウイルスが覚醒し、オーヴァードとなった。不幸中の幸いと言うべきか特段遺産との適合性が高かったようで幼いながらにレネゲイドが暴走する様な事態には陥らなかったものの、空間と時間の操作によって相手に死を呼び寄せる様になった己の黒い瞳を心底憎んでいる。その力がどれだけ己を延命させるとしても。

と同時に、彼女は遺産と共鳴したその時から同時にまた別の或る「眼」も得ている。
ラプラスの悪魔。「或る瞬間」におけるすべての原子の位置と運動量を知り得る…即ち「時空」を完全に把握した存在が居るのなら、ソレは未来を確定的に予測出来ると言う古典的世界観に基づく論理。
彼女はそれと似たものを「視る」事が出来る＿＿未来は未来でも、ifの世界線の自分の未来を。
而して。平凡な只人にとって、全ての自身の可能性とは受け入れ難いものである。
それが幼いのなら＿＿＿尚更に。
深淵を湛えた様に黒く染まった目で見たそのあまりにも莫大な可能性は、まだ小さな彼女には理解出来なかった。
否。
脳が理解を拒み、情報を嚥下せず、吐き出した。
…それでも、性格どころか人生ごと大きく歪まずには居られなかったのだが。


UGNエージェントとしての才能が無く、直ぐに殉職した自分。支部長になったものの、過酷な任務の最中にジャームとなって部下を手にかけてしまった事を悔いながら死んだ自分。FHに拾われたものの、UGNエージェントに敢え無く殺された自分。FHチルドレンだったものの、過酷な訓練に生き残れなかった自分。実験体として培養液の中に浮かび、自我を自覚する事さえ無く死んだ自分。邪神の因子に身を投げて、狂気の最中に消えた自分。ヒーローを志しておいて、その半ばで惨めに首を晒される事になった自分。
そもそも、真っ当なオーヴァードになれなかった自分。その中でもジャームとなってすぐ顔も知らない相手に討伐された自分。或いは、知性のあるジャームとして他者を支配し醜く嘲笑の玉座に胡座をかいた後勇気ある者に打ち倒された自分。レネゲイドに適応すら出来ず死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。死んだ自分。



＿＿＿＿その日、『梔子魅夜』は或る意味で生まれ、死んだ。

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