容姿・経歴・その他メモ

ヴァン・ダホ
CN：チーフスチュワード/司厨長
モルフェウス　ピュア

這いずってでも泥を啜ってでも、何としても生き延びて飯を食おう。
なあに、お前らのからっぽの腹を満たすくらいのスープは用意してやるさ。
そのあとの豪勢なメシや欲を満たすための金稼ぎについちゃあ…自分で頑張るんだな。

CNはチーフスチュアード（司厨長、船の料理長）、略してチーフと呼ばれる。
一度迎え入れたら責任を持って飯を食わせる立場だと口癖のように言っているため。
日頃は場末の騒がしい食堂で鍋をふるい、忙しく安くてうまい食事を提供する飯場の主人。
裏の顔では、吹き溜まりの寄せ集め、残飯あさりだの人足寄せ場だの、言われたい放題のセル「グラブネル（四爪錨）」を統括している。どんな悪評のあるはみだしものでも一度は受け入れるという信条により、基本的に頼ってくるものを拒まない。
お人よしの弱小セルであると言われているため、侮って簒奪や詐欺を働きにやってくるものも絶えず、トラブルが多い。
ボランティアでもしているのかと揶揄され、スープキッチン（炊き出し）と他のセルメンバーからあざ笑われることもある。
しかしグラブネルがその門戸を閉じることはない。
誰にでも灯りは必要で、腹を減らしているとろくなことはないからだ。

ヴァン自身が短気で意思が弱く何かと問題を起こして孤立している身だったころに、遠洋船に迎え入れてくれた恩人を亡くしたことが覚醒のきっかけ。
恩返しのつもりで今も行き場のないものに門戸を開き一宿一飯を与えている。
しかし構成員には、ここに一生いるつもりにはなるなとも言い含めている。
家族的、永続的なつながりを求めるなら、ここを出たあとは自分の望む方向へ、または望む別のセルに行けばいい。
孤立や疎外感や辛く寂しい気持ちは、ここで解消されるものではないと思っている。
ここはグラプネル、かつてヴァンがそうされたように、一度受け入れられてからもう一度歩み出す場所。
また船出するための錨をおろす権利は、誰にでも等しくある。

禿頭のアイパッチ、見た目は場末の肉体派ごろつきそのもの。
短気でキレると見境なく銃を生成して打ちまくる厄介なクマ男ではあるが、受け入れたものには情と親愛を以て日々接する。
その分仲間意識は強いため、ルールを破る、仲間に迷惑をかけるなどした場合は容赦のない折檻が待っている。
特にセルの存続に関わるような逸脱行為については看過せずペナルティが架される。
忘れてはならない、溺れる者が藁を掴めるのは一度きりであり、そのチャンスを逃したものは沈むのみ。

もちろんヴァンがそれを望んでいるわけもなく、心ならずも追放しなければならなかった構成員のことはいつでまでも頭をよぎる。
揶揄をこめてあのお人よしと言われるゆえんである。

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