孤児院に捨てられ、親の顔を知らない。
何時か『幸せ』になって世の中を見返す為に、努力の末にそれなりの大学を卒業し、これからの進路に希望を持っていた。
…が、強過ぎる上昇心がレネゲイドウイルスを呼び寄せ、オーヴァードとして覚醒。
覚醒に至った際、偶然近くに居合わせた神城グループの『とある男』によって拾われ力の使い方やオーヴァードについて学ぶ。

その後はUGNエージェントとなり、戦闘能力を活かした任務に明け暮れる日々。
ところが、神城グループへのスパイ活動を命じられたところから状況が一変。
表向きは神城グループのオーヴァード関連機関職員として働く傍ら、UGNエージェントとして情報を収集。
しかし、その情報は全て神城グループにも渡している。黒瀬は、二重スパイとなった。
全ては、自分が望む地位と権力を手に入れて…『自分を捨てた世界』に復讐する為に。

物腰柔らかく、敬語を欠かさないーーのは、猫を被っている間だけ。
他者を見下す高慢さと、自分の力への絶対的な自信から傲慢な態度を取り勝ち。
女癖も悪いが、本人曰く「割り切った付き合いの方が楽」とのこと。
ただ、その出自と経歴から家族愛に飢えている。飢えている事に本人は気が付いてはいないが。

キュマイラの力で漆黒の鎧を纏った獣…或いは悪魔の様な姿へと変貌し、只管に相手を殴りつける。
純粋な暴力。それが黒瀬の戦闘スタイルだ。

俺は、偉くなる。
金持ちになる。
そして、俺を捨てた両親も。この世界も全部見返してやる！
見下してやる！
俺は、必ず幸せになってやるんだ！
(古い日記帳より)